手痛いペナルティとなったオーバーGについて室屋は、「旧型のV2に比べてスピードがかなり上がっている分、オーバーGしやすくなっていました。V2ならなかったと思います」と悔やんだ。
しかし、室屋は「それは機体がよく仕上がっていることの裏返しです。やや残念ですが、チームとしては満足しています。千葉に向けて新機体を導入し、1カ月くらい休みなく準備してきた成果は出せました。次戦以降に生きてくる結果です」と笑顔で語った。
室屋が千葉で得た手応えは、ラウンド・オブ・14で記録した50秒779が今回の全セッション(予選からファイナル 4 まで)を通じて最速タイムだったことが証明している。次戦(5月30日、31日のクロアチア・ロヴィニ)に向けてさらに期待の高まる成果を得て、長年の念願だった日本開催レースを終えたと言えるだろう。
結局、千葉での激戦を制したのは、ラウンド・オブ・8で室屋を退けたボノム。予選1位から4位までの4パイロットが順当にファイナル4に勝ち上がる展開だったが、中でもボノムは予選からファイナル4までのすべてで51秒台のタイムを記録する抜群の安定感を披露。
「今日のレースが私にとって60戦目のレッドブル・エアレースでした。記念すべきレースを千葉で勝てたことはうれしいです」とコメントしたボノムは、見事に開幕2連勝を果たした。負け知らずのボノムは、年間総合でももちろんトップ。第3戦以降、誰がボノムの連勝を止めるかが、2015年シーズンの見どころとなりそうだ。
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