第9ステージで、トニー・ギャロパン（ロット・ベリソル）はフランス人選手の夢を叶えた。
マイヨジョーヌのビンチェンツォ・ニーバリ（アスタナ）から3分27秒差の総合11位につけていたギャロパンは、20人以上の追走集団の中に入りこんだ。この中には、ピエール・ローラン（ユーロップカー）、ホアキン・ロドリゲス（カチューシャ）、ファビアン・カンチェラーラ（トレックファクトリーレーシング）などの有力選手が多数含まれていた。
ステージ優勝こそ、単独で先頭を行くトニー・マルティン（オメガファルマ・クイックステップ）に奪われたものの、追走集団もペースを緩めることなく、ニーバリらのメイン集団に約5分差をつけてゴール。この結果、ギャロパンが1分34秒差で総合首位に立ち、今大会フランス人初のマイヨジョーヌを獲得した。チームから発表されたギャロパンのコメントは以下の通り。
「石畳のステージの後、今日のステージとマイヨジョーヌを獲る可能性について考えていたんだ。今日、チームは逃げに入る自由を与えてくれた。僕の調子は最高じゃなかったけど、ニーバリとの差を縮められると思った。今日の逃げを逃したくなかったから、すべてのアタックに反応したよ」
「ステージ優勝の可能性がなくなったときは、プロトンとの差を広げるために全開で行った。最後の山頂で5分差がついたときは、イエローは手の届くところにあると思ったよ。運よく、ユーロップカーが協力してくれた。彼らはエースのローランのために走っていたんだ」
「夢と現実の差は大きい。でも、僕の夢は叶ったんだ。長い間、僕が憧れていた最高の感覚だよ。バスティーユ・デイ（7月14日のフランス革命記念日）にマイヨジョーヌを着れることがすばらしい。もちろん、明日は厳しいステージだ。僕は今日と過去数日の疲れを感じることになるだろう。ニーバリに対するリードは最小限だ。でも、僕には失うものがない。僕のイエロードリームは満たされたし、明日はこれを楽しむよ」
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