ツール・ド・フランスを現地で観戦する方法はいろいろあるが、憧れるのはキャンピングカーで周遊しながら各ステージを追いかけることだ。今回、ドイツから観戦に来ていたピーターさんとリタさんの乗るキャンピングカーを見せてもらった。
キャンピングカーは簡単に言えば大型ワゴン車にキッチン、ベッド、シャワー、トイレなどが生活に必要なものが備え付けられたものだ。しかしその内部は車の中とは思えないほど、想像以上に快適な空間になっていた。
キッチンではすぐに料理ができるし、ゆったりした大型ベッドは実に気持ち良さそうだ。運転席と助手席のシートは回転し、後部にあるテーブルが使えば食事も簡単。テーブル周りは補助シートも使えば5人までは座れる。
このキャンピングカーはレンタカー。気になる値段はこの車の場合3週間借りて2800ユーロ、2014年7月現在のレートで40万円弱だった。保険込みでこの値段と言うのだから、ホテルを探したり移動する手間を考えたら安いのではないだろうか。
食器やベッドシーツなどは借りた人が自分で用意するが、あとはすぐ生活ができてしまう。ツール観戦は車が使えると行動範囲が広がるが、キャンピングカーだとさらに楽しみが増すだろう。
いつの日かキャンピングカーを借りて、コース沿いにテーブルと椅子を広げてのんびり選手たちが来るのを待っていたい。そう思わずにはいられないキャンピングカー訪問だった。
《五味渕秀行》
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