自転車を趣味とする人の多くは、次第に自転車の数が増えていきます。仕事にしている割に少ないほうとはいえ、それでも僕自身、妻の分と合わせて6台の自転車を所有しています。
となると頭を悩ますのが、自転車をどこに収納するのかということ。興味のない人には「えっ! そんなの駐輪場に止めておけばいいのに」と言われてしまいそうですが、ママチャリの何倍…いえ違いますね、十倍から何十倍もするものを、おいそれと止めておけないことは同類の方ならおわかりでしょう。やはり家の中にが鉄則です。
もちろん広くもない家ですから(ちなみに僕の住まいは賃貸の集合住宅で、間取りは3LDK)、おのずと置く場所は限られます。幸い(?)にして子どもがいないということで(どこかの議会からヤジが飛んできそうです)、駐輪場に止めた買い物用の1台を除く5台は僕の仕事部屋にあります。「妻が乗る2台ぐらいは……」と思っても、片付けが苦手な彼女の部屋は開かずの間。こうするほかはありません。
それでも写真をご覧いただければおわかりのように、「この部屋のどこに5台もの自転車が……」とは思いませんか? いえ、思っていただかないと話が前に進みません。まず、前述の2台は突っ張りポール式の縦置きスタンドに掛かっています。賃貸ゆえ壁や天井に木ネジや釘を打ち込むことはできませんから、やはり突っ張り式は重宝します。あの震災のときもびくともしませんでした。それに自転車が縦置きなので占有する面積もわずかです。
メインで使うロードバイクは固定式のローラー台にセットされ、保管とトレーニング利用の一石二鳥です。そして残る2台のツーリング車は、輪行バッグに入れたままクローゼットに。衣装持ちではないので、そのくらいのスペースは十分にあります。
バッグに入れたままというと、「いざ乗ろうと思ったときの組み立てが面倒では?」と思うかもしれません。しかし、この2台は鉄道を使って遠出をするとき専用です。駅まで担げばそのまま電車に乗ることができますし、駅から担いで帰ったらそのままクローゼットに押し込むだけ。「都心から離れても駅の近く」という基準で決めた今の住まいは、徒歩3分の近さです。
ちなみに、これは分解や組み立てが面倒(その代わり収納時はミニマム)なツーリング車ならではの事情です。ロードやMTBなら駅まで走り、そこで分解して電車に乗ればいいでしょう。
比較的軽い自転車ならカーテンレールにS環を掛け、そこにさげる方法もあります。そのときのコツはホイールを外し、別々にすることです。そうすれば重量が分散されますし、ハンドルをひねって占有するスペースを減らすこともできます。
自転車の車種や台数、部屋の間取りなど条件はさまざま。正解が一つとは限りません。いろいろ工夫してみるといいですね。
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