第99回ツール・ド・フランスは7月17日、フランス南西部にあるポーで2回目の休息日を迎えた。大会はいよいよ最後の5区間の戦いを残すのみで、日本勢として唯一参加しているヨーロッパカーの新城幸也（27）に09、10年に続く完走が期待される。同選手は第4ステージで敢闘賞を獲得。第10ステージと第15ステージでもアタックを決めるなど積極的な走りで欧州ファンを魅了している。
「逃げたくても逃げられない日もあるし、それほど逃げようと思っていなくても逃げられる日もある。すべてタイミングなんだと思います」
大会2週目はスピードが速く、僚友ピエール・ローランが優勝したアルプスのステージでは、最後尾の集団からも脱落して厳しい戦いを余儀なくされた。しかしピレネーの山岳区間のはざまにある第15ステージでは世界屈指のスピードマン4人と先頭集団を形成した。
「メンバーがよくて集団が逃がしてくれなかった。逃げ切れば（スプリント力は一番あるので）勝てた可能性はあります」
残るレースはピレネーの山岳区間が2つ、平たんステージ、個人タイムトライアル、そしてパリ・シャンゼリゼにゴールする最終日となる。大会6日後にはロンドン五輪に日本代表として参戦する。日本選手がこれまでなしえなかった領域を目指して。今後も世界中のファンを魅了する激走が見られそうだ。
《編集部》
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