全日本学生選手権ロードで山本と田中が優勝 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

全日本学生選手権ロードで山本と田中が優勝

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 日本学生自転車競技連盟が主催する全日本学生選手権個人ロードレース大会が、6月18・19日に長野県木曽郡木祖村の奥木曽湖特設コースで行われ、男子は山本元喜(鹿屋体育大)、女子は田中まい(日本体育大)が初優勝した。
  •  日本学生自転車競技連盟が主催する全日本学生選手権個人ロードレース大会が、6月18・19日に長野県木曽郡木祖村の奥木曽湖特設コースで行われ、男子は山本元喜(鹿屋体育大)、女子は田中まい(日本体育大)が初優勝した。
 日本学生自転車競技連盟が主催する全日本学生選手権個人ロードレース大会が、6月18・19日に長野県木曽郡木祖村の奥木曽湖特設コースで行われ、男子は山本元喜(鹿屋体育大)、女子は田中まい(日本体育大)が初優勝した。

 1周9kmのコースを男子は20周、女子は11周し、それぞれ最後に1km8%の登りを越えたところでゴールとなる。-23の世界選手権などで開催される距離を考慮して男子181km、女子100kmとなっており、国内ワンデーレースでも長めの設定だ。

 18日に行われた女子のレースでは、オープン参加を含め19人が出走した。メンバーの多い鹿屋体育大と日本体育大が主導でレースは進み、周回を重ねるごとに徐々に人数が減っていった。しかし、大きな逃げができるほどではなく、残り3周の時点で、先頭は9人となった。
 そこから飛び出したのは、塚越さくら(鹿屋体育大)。10周目にして一番早いラップを刻み、一時集団との差を50秒ほどに広げ最終周回に突入する。このまま逃げきりかと思われたが、田中と明珍裕子(朝日大)が猛追し、塚越を吸収。そのままの勢いで今度は田中が独走態勢となり、2人を振り切り優勝した。後方では塚越が落車で遅れ、明珍が2位。塚越は3位となった。田中は全日本学生個人ロードタイムトライアルでも優勝し二冠を達成した。

 19日に行われた男子レースは150人が8時にスタート。1周目から鹿屋体育大や中央大が主導で集団を牽引し、この日のレースに対する意気込みをアピールする。例年は早くて13分前後となるラップだが、12分前半のラップで序盤の周回を刻み、早々に集団が3つほど分裂する。
 先頭集団は鹿屋体育大、中央大、法政大、日本大らの有力選手が多数含まれた23人で、早くも優勝争いが見えてくる。ただ、有力選手が集まりすぎて、お互いの出方を探りあう状況となり、10周目までは淡々とペースが刻まれ、アタックで抜け出すような選手が現れない。
 均衡を破ったのは山本。中根英登(中京大)、早川朋宏(法政大)、飯野智行(中央大)、入部正太郎(早稲田大)らがすぐさま反応するが、逃げに乗せていない日本大が追走しまもなく吸収。しかしその動きで、先頭は鹿屋6人、中央2人、日大2人、法政2人、早稲田1人、京都産業1人、中京1人の15選手となり、鹿屋が有利な展開となる。
 数で不利な状況にも関わらず、果敢に攻めたのは法政の早川。唯一のアタックポイントである7~8%、1km弱の登り坂で、数回にわたりアタックをしかけ、鹿屋を含む先頭メンバーを徐々に減らしていった。残り4周の時点で吉田隼人(鹿屋体育大)・山本・窪木一茂・逢阪弘紀(日本大)・笠原恭輔(中央大)・入部・早川の7人となり、そのままラスト周回へ。
 最終回のアタックポイントで仕掛けたのは、再び山本。一瞬間を置いて山本の逃げに飛び乗ったのは、これまであまり動かなかったチームメイトの吉田。2人はすぐに15秒のアドバンテージを作り、最後の1kmの登りへ。後ろの4人は協調体制が組めずなかなか差がつまらない。
 結局先頭の2人はそのまま逃げ切り、吉田が、積極的に動いた後輩の山本に勝利をゆずる形で、鹿屋のワンツーフィニッシュとなった。4人による3位争いは、窪木が先着。逢阪、早川と続いた。

 近年の学連ロードレースと比べると、逃げや追走などの展開が少なく積極性に欠けるレースにも見えた。しかし、過去5回の奥木曽湖開催で一番早いゴールタイムが示すように、序盤からハイペースでレースが進み、逃げにくかったからとも言えるだろう。レースの厳しさは、出走150人で完走者が27人ということからもうかがえ、学連登録選手のレベルアップも確認することができた。
《編集部》
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