女性版ツールで沖が五輪枠獲得のための得点を加算 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

女性版ツールで沖が五輪枠獲得のための得点を加算

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 8月11日から18日まで女性版ツールと呼ばれるルート・ド・フランスが開催され、イタリアのメニキーニチームに所属する沖美穂(33)が出場した。フランスのノルマンディー地方を走る同大会は8日間、プロローグを含めて9レースが行われた。
 以下は同選手のレポート。

 2001年後半から02年とフランスのチームで走っていた私は大会の実況担当者とは顔なじみだが、5年前に優勝したトロフェ・デ・グランパールのことをいまだにプレゼンテーションで紹介される。なんだかとても恥ずかしかったが、担当者は「フランスで初めて日本人が大きなレースで優勝したんだから、ずーと言い続けるよ!」と言われ、連日紹介されたのには参った。
 ジロ・デ・イタリアで落車したため、思い切って自転車に乗らないで数日安静にして、それから少しずつ強度をあげてきたので、レースごとに調子が良くなってきた感じがあった。
 レースでは、久しぶりに身体が思うように動いてくれたので、予想以上に仕事ができた。何度もアタックをつぶしたり、アタックしたりと、「動きすぎでは!?」というくらい動いた後に、スプリントに参加できるところはスプリントをし、4着に1ステージ、5着に2ステージ入ることができた。こうしてオリンピックポイントをゲットできた。
 このレースでいい感触が少しつかめた感じ。

 北京オリンピックの参加枠を取るため、アテネ五輪が終わってから準備してきた。この6月からいよいよポイント取りが始まったが、実際チームに入っていると自分勝手には動けない。それでもしっかり仕事してチャンスがあれば集中して取るしかない。
 オリンピックに出場するための規定がどのようなシステムなのか知らない選手もいるだろうけれど、このヨーロッパで走っている選手はみんなこのことはよく理解して走っている。
 選手層が厚い国は「誰がオリンピックに行くか」の争いになるが、日本のような層が薄い国はみんな必死でポイントを取ることを毎日考えている。でも日本人で何人このポイントのことを考えている選手がいるだろうか?
 私はポイントを取ることももちろん、どう戦うか、どこが足りないか、オリンピックまでどう過ごすかを考えて生活している。とにかくゴールに向かって進むしかない。

 シーズン終了まであと2カ月を切りました。今後とも応援よろしくお願いします!
《編集部》
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