
米スポーツメディア『The Athletic』は7日(日本時間8日)、今オフに海を渡る可能性の高い日本選手、韓国選手を特集。ヤクルトがポスティング申請をした村上宗隆内野手をはじめ、西武の今井達也投手、巨人の岡本和真内野手らについて、メジャー球団のスカウト評などを掲載し、分析を加えた。29歳の岡本については、「村上より安全な選択肢になるかもしれない」と伝えた。
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■「メカニクスがシンプル」
『The Athletic』は今オフの移籍市場において、日本選手の中では村上が一番人気になると認めつつ、岡本についても高評価を与えた。
同メディアによると、ある球団の環太平洋地域担当スカウトは「彼はムラカミほどのパワーはないかもしれないが、より安定した打撃を見せる可能性がある。即戦力という観点から見ると、球団にとってムラカミよりも“安全な選択”となるかもしれない」と話したという。
その理由について、このスカウトは「彼の方が、(村上より)メジャー投手への対応をしやすいだろう。なぜなら、メカニクス(打撃動作)がシンプルだからだ。より多くボールを前に飛ばし、より基本的なスイングをしている。いわば『メジャー対応済み』のコンタクトスイングなんだよ」と説明した。
メジャー球団は村上について、25歳という若さと抜群のパワーには魅かれるものの、三振の多さ、四球の少なさに懸念を示し、速球への対応にも疑問を持っていると言われている。
■速球への対応も問題なし
その点、岡本はボールコンタクト能力が高く、速球への対応にも期待が持てる。米データサイト『Fangraphs』によると、2025年シーズンは94マイル(約151.2キロ)以上のボールに対し、84%のコンタクト率を記録。一方で村上は93マイル(約149.6キロ)以上の速球に対するコンタクト率が、2022年シーズン以降では63%にとどまっているという。
ナ・リーグ球団の国際担当スカウトは「オカモトにもパワーはある。しかし、ムラカミと比べると、よりPURE HITTER(ピュアヒッター)だ」と指摘。「彼はムラカミよりもずっと高い打率を残せる可能性がある。ただ、もし2人とも健康であれば、本塁打数ではムラカミが上回るだろう」とした。ピュアヒッターとは、高打率を残すが、本塁打数は少ない打者に用いられる表現になる。
これらを踏まえ、同メディアは「多くのスカウトが、オカモトはムラカミのパワー重視のアプローチと、ヨシダ(吉田正尚)のコンタクト重視の打撃スタイルのちょうど中間に位置すると話していた」と伝え、岡本の特徴を紹介した。
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