
今週は東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行われる。今後のGI戦線への参戦を目論む精鋭が集結した。
ここでは、過去10年からホーエリートとスティンガーグラスにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■ホーエリートに“馬券内率85%”該当
前走オールカマー5着から臨むホーエリート。翌週のGI・エリザベス女王杯をパスしてこちらに参戦をはたすということもあり、注目を集めている1頭だ。ここでは意外なところから好データが出現した。
・戸崎圭太騎手騎乗馬【0.4.2.1】
馬券内率に換算すると85%。このなかには6番人気2着や5番人気2着など穴妙味ある馬の激走も含まれており、戸崎圭太騎手騎乗馬×アルゼンチン共和国杯の相性は申し分ない。
ホーエリートについて補足すると、芝1800mや2200m、2500mといった非根幹距離の成績は【2.3.1.2】掲示板外一度のみ。典型的な非根幹距離巧者で、近走はその条件に絞ったローテーションを歩んでいる。騎手×ローテのアドバンテージを加味したとき、ノーマークは禁物だ。
■スティンガーグラスに「0.1.0.6」の不穏データ
同じ4歳馬でもスティンガーグラスは疑いの余地あり。9戦5勝のキャリアを誇る馬で、前走札幌日経賞でリステッド競走を勝利。次なるターゲットを重賞に定めたここは上位人気が想定されるが……今回はローテーションが不安材料となる。
・前走芝2600m勝ち馬【0.1.0.6】
このなかには1番人気馬も含まれていたが、該当馬7頭はいずれも勝利に手が届かず。100mしか距離が違わない条件にもかかわらず、前走芝2600m勝ち馬にとって東京芝2500mのアルゼンチン共和国杯との関連性は低くなっているのだ。
JRA・GI3連勝中のC.ルメール騎乗で人気が予想されるスティンガーグラス。それでも前述の不穏データを考えると太鼓判を推すには躊躇してしまうのが現状だ。ホーエリートと比較した際の信頼度は雲泥の差と言わざるを得ない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家馬柱の隅々まで徹底分析を行い、確かな精度で軸馬・妙味馬を抽出する「馬柱探偵」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在は競馬メディア『Winsight』で予想コラム執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。



