【スーパーGT】セパンで12年ぶり開催の第3戦、初フォーマットの第4戦は、勢力図をどう変えるのか | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【スーパーGT】セパンで12年ぶり開催の第3戦、初フォーマットの第4戦は、勢力図をどう変えるのか

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【スーパーGT】セパンで12年ぶり開催の第3戦、初フォーマットの第4戦は、勢力図をどう変えるのか
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国内最高峰のGTレース、SUPER GTは8戦中2戦を終え、マレーシアのセパン・インターナショナルサーキットで今週末、2025年シーズン第3戦を迎える(予選:6月27日、決勝28日)。

開幕戦はタイトル3連覇に挑むNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔山下健太)が、第2戦はNo.38 TEAM KeePer CERUMO(石浦宏明大湯都史樹)がそれぞれGT500クラス優勝と、現在トヨタ勢が強さを見せている。デビューから7年目を迎えるGR Supraと比較し、3年目のNISSAN Z、2年目のHONDA CIVIC TYPE R-GTは、マシンの熟成度という面でやや後れをとっている印象だ。

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■セパン戦はスコール時の対応が鍵

開幕戦を制したトムス1号車は第2戦も2位と好成績を挙げ、着々と3連覇への道を進んでいる。

2023年に3勝を挙げシリーズを席巻したトムス1号車の強さは、2024年は同じく3勝プラス他の5戦もすべて入賞と、さらに磨きがかかっていた。そして今シーズンも絶対王者に相応しい戦いぶりは継続し、結果も伴っている。誰の目から見ても、3連覇は当確といったところだろう。そんな中、この第3戦、第4戦は昨シーズンとは様相が異なることになった。ライバルチームが一矢報いるとすれば、最も可能性があるのがこの2戦だ。まずは第3戦だが、セパンでのレースは2013年以来、実に12年ぶりということになる。

2013年のスーパーGT第3戦、セパンでのレース

かつてF1カレンダーにも定着していたセパンはストレート、高・中・低速コーナーがバランスよくレイアウトされたテクニカルコース。だが一番の難関はコースよりも、ほぼ赤道直下に位置するため年間を通じて高温多湿の気候であることと、スコールが日常的に発生することだろう。気候の方は、SUPER GTでは冬季にセパンでテストを行うことが今も恒例であり、マシン、タイヤへの影響についてはどのチームもある程度データを持っている。またドライバーの負担も大きいが、現在のマシンはエアコンが装備されているため、トラブルさえなければそれほど問題はないと考えられる。

レース展開に最も影響するのは、スコールだろう。筆者は過去、2002年からSUPER GTのセパン戦はほぼ現地取材しており、他のカテゴリーも経験があるが、スコールに見舞われる確率はかなり高かった。降り始めると一瞬で路面はヘビーウェットになり、逆に降りやんだ後は短時間でドライへと戻る。その状況に対し、いかに臨機応変に対応するかは最重要だが、一方で運やギャンブルの要素も高い。最高ハンデで挑むトムス1号車は今回優勝を狙う必要はないが、そのケースで過去2シーズンのように、着実にポイントを獲得というのも簡単ではないということだ。しかもドライバー2人はともに、セパンでのレース経験がない。

■第4戦はどのチームにとっても未知のレース

そしてセパン戦の後、8月の第4戦(富士スピードウェイ:8月2日、3日)についてもシーズン中にレースフォーマットの変更が発表。土曜日、日曜日にそれぞれ予選と決勝が2回行われることになった。しかも土曜日のレースは35周をGT500クラスとGT300クラスが混走、日曜日のレースはクラス別に50分間のタイムレースと、それぞれルールも異なる。こうしたフォーマットの採用は初で、どのチームにとっても未知のレースとなる。

サクセスウェイトや性能調整により戦闘力を均一に近づけていることで、毎回接戦が演じられるのがSUPER GTのひとつの魅力。それでも絶対的な強さを見せる王者が君臨していることで主催者が次なる手段を講じたわけではないとは思うが、このイレギュラー2戦を乗り越えて1号車トムスがリードを守り後半戦に繋げるのか、はたまた2戦ともに好成績を挙げ3連覇を脅かすチームが表れるのか、タイトルの行方を左右するかも知れない第3戦、第4戦にはぜひとも注目してもらいたい。

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