
米スポーツ専門局『ESPN』は30日(日本時間31日)、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手のインタビュー記事を掲載した。先月33歳になったメジャー屈指のスラッガーが、歴史的な記録を刻み続ける要因を明かしている。
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■「毎日プレー機会を得ることが大事」
今季のジャッジは55試合を消化した時点で、打率.391、18本塁打、47打点、OPS1.227という驚異的な数字をマーク。打率とOPSはメジャー全体トップで、本塁打と打点はア・リーグ2位につけている。
4月に33歳になったが、その打棒は衰え知らず。むしろ、凄みを増している印象さえ受けるが、ジャッジ自身はその理由について「一番重要なのは、毎日プレーするチャンスを得ることだ。そうすれば自分で調整できるからね。たとえ何試合か悪い打席があっても、調整や修正を施して次に臨むことができる。でも、ケガをした時はとにかくフィールドに戻ることが一番の目標になる。だけど、いざ戻ってみると、今度は『スイングがうまくいかない』ってなるんだ。なぜなら、(ケガで離脱中に)120〜150回くらいの打席は逃してしまっているからね。だから、それが自分にとって一番大きな問題だったと思う」と明かした。
■「小さな不調にうんざりしていた」
実はジャッジはこれまでのキャリアの中で、かなりケガに悩まされてきた。2017年に52本塁打を放って新人王に輝いたが、その後は手首の骨折、腹斜筋の負傷、肋骨の骨折、ふくらはぎの肉離れなどに見舞われ、近年でも新型コロナウイルス罹患、右股関節の損傷、足指の捻挫などで離脱期間があった。
そのため、18年から20年までのレギュラーシーズン全体では63%の出場にとどまった。また、21年から今季ここまででも89%の出場となっており、ケガなどによる離脱が少なくないことがうかがえる。
ジャッジは「とにかくフィールドに立ち続けることがすべてなんだ。フィールドにいれば結果はついてくる。シーズン中にちょこちょこと出てくる小さな不調には正直うんざりしていた。だから、チームにこれから何年も自分を頼ってもらえるようにしたいなら、1年に100試合しか出られないようじゃダメだと思った。それでいくつかの変化を加えて、今に至っている」と語った。
■NFL選手にもアドバイスを請う
ヤンキースのアーロン・ブーン監督も「たぶん、ケガによる離脱は本当に彼をイライラさせたと思うよ。でも、ここ数年の彼がすごいのは、以前なら休ませていたような日でも毎日出場していることだ。今の彼は、それがどうやれば可能になるか分かってきたんだ」と話し、ジャッジの言葉に同調した。
『ESPN』によると、ジャッジは年齢を重ねても健康を維持するために、甘いものを控え、個人的に専属シェフを雇い、爆発的な動きを維持するためにトレーニングにはジャンプ系の動作を取り入れ、試合前のルーティンでも最高スピードを出すことを意識。身長201センチ、体重128キロという体躯を生かすべく、NFLの選手にもアドバイスを求めたという。
ジャッジにとって、「歴史をつくること」と「健康を維持すること」は同義語のようだ。
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