
ドジャースは4月30日(日本時間5月1日)、本拠地でマーリンズと対戦。12-7で勝利し、同カードをスイープした。この試合、負傷者リスト(IL)から復帰したトニー・ゴンソリン投手が先発し、2023年8月12日以来、627日ぶりの白星を挙げた。先発投手陣に離脱者が相次ぐ中、頼りになる右腕が戻って来た。
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■23年に右肘手術し、昨季は全休
2022年には16勝(1敗)を挙げ、オールスターゲームにも選出されたゴンソリン。しかし、翌23年に右肘を手術し、昨季は全休。復活を期す今季は順調に調整を進めたものの、春季キャンプ終盤のウェイトトレーニングで背中を痛め、最初の1カ月を欠場した。
約20カ月ぶりにメジャーのマウンドに立ったゴンソリンは、6回を6安打3失点、9奪三振無四球でまとめ、今季初勝利。平均92.6マイル(約149キロ)の直球にスライダー、スプリット、カーブなどの変化球を巧みに織り交ぜ、多くの空振りを奪った。
試合後には「マウンドに戻ってこられて、本当に気持ちがいい。ただ、今日は自分の仕事をして、楽しむこと……。それが最終的な目標だった」とし、気負わずに復活のマウンドを楽しんだことを明かした。
■指揮官「大舞台に動じない」
その緊張とは無縁の姿について、デーブ・ロバーツ監督は「トニーはちょっと変わった頭脳の持ち主なんだよ。それをどう解釈するかは、あなたたち(記者)次第だけどね。彼は今、自分がどんな人間で、どんな選手なのか分かっていて、とても自信を持っていると思う。大きな舞台にも動じないタイプなんだ。長いブランクの後の初登板って感じじゃなかったし、自然体で臨んで、本当にいいピッチングをしていた。まさに我々が先発投手に求めている安定感を見せてくれた」と称えた。
ドジャース先発陣はクレイトン・カーショー、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーらエース級投手がIL入り。山本由伸や佐々木朗希の「中5日」登板が検討されているほど逼迫している。しかし、この緊急事態にゴンソリンが復活したことで、一息ついた形となった。
バッテリーを組んだオースティン・バーンズ捕手は「現代の野球で先発投手を務めるのは本当に大変なんだ。トニーの通算防御率は、確か3.00くらいだったと思う。彼はいいピッチャーだし、オールスターにも選ばれたことがある。戻ってきてくれて本当にうれしいよ」と復帰を歓迎した。
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