
28日(日本時間29日)のヤンキース戦に先発登板し、今季3勝目を挙げたオリオールズの菅野智之投手に称賛の声が集まっている。5回を投げて5安打無失点、メジャーで自身最多となる8奪三振をマークした投球に対して、ブランドン・ハイド監督は「芸術のようだ」と賛辞を贈った。米複数メディアが伝えている。
◆【速報/動画あり】大谷翔平、CY賞右腕から弾丸“184キロ”7号アーチ 米記者歓喜の一発「スランプから正式に脱した」
■8奪三振のうち6つがスプリット
5回にはアーロン・ジャッジ外野手を空振り三振に仕留め、雄叫びを上げた菅野。この日は8奪三振のうち6つをスプリットで奪った。速球、スライダーでカウントを整え、落ちるボールで仕留めるパターンが冴えた。
ただ、菅野自身は「登板するたびに新しい発見があるが、スイーパーがよくなってきたというのと、速球も効果的だった。そこが(好投の)要因」と振り返り、スプリットだけにフォーカスすることは避け、あくまでコンビネーションの賜物だと話した。
ハイド監督は「スガノは本当に素晴らしかった。ヤンキース打線を2巡目以降も抑えるのは非常に難しいこと。彼らはボール球に手を出さず、ストライクゾーンをしっかりコントロールできるエリート集団だからね。特に2番を打っているあの男(ジャッジ)は、本当に簡単にはアウトにできない」と話し、ジャッジ斬りを称賛した。
■「今の野球では失われたもの」
その上で「とても感心した。ストライクゾーン内で球を散らしたり、スピードを変えたりする投球術は、今の野球ではある意味失われた芸術のようだ。だからこそ新鮮に感じる。カーブをストライクに投げ込み、今夜はスプリットも良かった。フォーシームを両サイドにしっかり投げ分けていた点も評価できる」とし、賛辞が止まらなかった。
この試合で本塁打を放ち、勝利に貢献した同僚のライアン・オハーン内野手も「アメージングだ。本当に素晴らしいよ。彼は真ん中に投げることが全然ない。常にコーナーを突いているし、球種も豊富だ。圧巻の投球だったし、今の我々にはああいう投球が必要だ。トモは本当に素晴らしかったよ」と話し、ア・リーグ最下位に沈むチームの中で輝いたベテラン右腕を称えた。
◆オリオールズ菅野智之を支える“超有望”な生え抜きたち 強打者ヘンダーソンに正捕手ラッチマン、2世選手ホリデイにも要注目
◆今季2勝目の菅野智之を指揮官が称賛「緩急をうまく使っていた」 地元メディアは「これが彼の真骨頂」と報道
◆現在の“メジャー最強投手”は誰? 公式サイトが「先発トップ10」を発表 グリーン、ギルバート、スキーンズ……20代の若手右腕が上位を席巻