総合格闘家で現DEEPライト級王者の野村駿太がYouTubeチャンネル「格闘キャスト」に出演。5月4日に東京ドームで開催される「RIZIN男祭り」の注目カード「朝倉未来 vs. 鈴木千裕」について選手目線でリスペクトを語り、「お互いに中途半端な試合には絶対させないと思う」と試合内容を展望した。
◆「朝倉未来vs.鈴木千裕」は“短期決戦”の可能性、元K-1王者が勝敗予想 朝倉の“完全復活”ルートを展望「平本蓮との試合が見たい」
■「心が壊れないかが心配」
野村は3月に行われた「RIZIN.50」でルイス・グスタボ（ブラジル）と対戦。天性のフィジカルと総合力でグスタボを圧倒し、衝撃の白星デビューを飾った。
同大会でカルシャガ・ダウトベック（カザフスタン）と対戦した鈴木が5月に朝倉戦に臨むことについては「しんどい。体とかじゃなくて気持ちも。（試合が終わって）ホッとした気持ちからまた上げるのは相当キツい」と選手目線で語った。
野村は「鈴木千裕選手の性格からしたら、“鈴木千裕選手しかいない”“俺が出た方が盛り上がる”と思ったらやっちゃいそうな性格だし、決めたら誰がなんと言おうと、いや俺がやると言いそう。それが応援したくなるところだとも思う」と鈴木の魅力でもある“男気”に言及。
「ピットブルくらいからずっとそれ（プレッシャー）を背負ってると思う。そこから、ベルト、アゼルバイジャン、クレベルとやって……ケガはもちろん心配ですけど、心が壊れないかが心配」と精神的な疲労についても懸念した。
■「お互いに中途半端な試合に絶対させなそう」
自身も現DEEP王者である野村は「僕も大きい試合になってくると、体は毎回しんどいですけど、心（に負担が）が来ると思うので、そのスケールを何年もやっていると考えたら大分しんどいだろうなと……同情してしまうんですよね」としつつ、東京ドームでの朝倉戦のオファーが来たら「無理してでもやるかもしれない。僕も全然階級違いますけど、もしその話が来たら頑張って落とそうかな？と思ってしまうかも」と鈴木の決意にも理解を示した。
一方で、朝倉は昨年引退したものの平本蓮にリベンジを理由に現役復帰。しかし、平本が全治6カ月のケガで欠場となったことで試合は消滅。東京ドームを埋めるために対戦相手は未定のまま復帰戦をすることを決意し、試合の3週間前に鈴木との対戦が決まった。
野村は“男気”を見せた朝倉のプレッシャーにも配慮し「有名になったはRIZINのおかげだから……全員が（事情を）汲み取って無理し合う（感じになっている）」と復帰戦に持論を語った。
「朝倉vs.鈴木」の試合展開については「そのふたりなので、すごい盛り上がる試合をしてくれると思う。『世論』があるのは当たり前。分かった上で、やり切ってくれると思う。お互いに中途半端な試合には絶対させないと思う」と試合を展望した。
前王者・鈴木はMMA戦績13勝5敗。3大会連続出場を決め、5カ月で3試合という驚異のハイペースで夢の東京ドーム興行に参戦する。直近2連敗中だが、豪快なKO勝利で再びタイトル戦線に名乗りを上げることができるか。
対する朝倉はMMA17勝5敗。昨年7月の平本戦以来約10カ月ぶりの復帰戦を迎える。勝てば、平本とのリベンジマッチ実現が現実味を帯びてくるだけに、両者ともに負けられない一戦となる。試合の行方から目が離せない。
◆「朝倉未来vs.鈴木千裕」を扇久保博正が勝敗予想 “ダメージ”には懸念も前王者は「平本蓮よりかなりキツい」
