オリオールズの菅野智之投手が5日（日本時間6日）、敵地でのロイヤルズ戦に先発。5回1／3を投げて5安打1失点、4奪三振でメジャー初勝利を挙げた。今季2試合の登板で1勝1敗、防御率2.89となった。試合は8－1でオリオールズが大勝した。
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■多彩なボールでロ軍打線を翻弄
初回、2回を三者凡退に仕留め、上々の滑り出しを見せた菅野。3回は2死二、三塁、5回は無死一、二塁のピンチを背負ったが、いずれも後続を打ち取り、無失点で切り抜けた。
好投を続ける中、6回無死からボビー・ウィットJr.内野手にソロアーチを被弾。その後1死一、二塁となったところで降板したが、打線の大量援護もあり、ついにメジャー初勝利をつかんだ。
この日は5回1／3を投げて5安打1失点、4奪三振と好投。球数89球中ストライクが59球で、最速は93マイル（約150キロ）だった。内訳はスプリット（23球）、スイーパー（23球）、カーブ（14球）、カッター（13球）、ストレート（12球）、シンカー（4球）。菅野らしく多彩なボールを投げ分け、ロイヤルズ打線を翻弄した。
■指揮官「素晴らしいコマンド」
ブランドン・ハイド監督は試合後、「ずっと落ち着いていて、リラックスしているように見えた。先日の初登板はちょっと緊張していたと思う。でも、今日はキャンプで見せていたような素晴らしいコマンドだった。スプリットも良かったし、ストレートのコントロールもバッチリだった。すべての球種でね。カウントに関係なくどんな球も投げられて、打者を翻弄していた。本当に素晴らしい投球だった」と振り返り、称賛した。
そして、試合後のクラブハウスではメジャー初勝利を挙げた投手に対して行われる恒例の儀式、“ビールシャワー”が待っていた。ランドリーカートに乗せられ、シャワールームでビールを浴びせられた菅野は「日本だと優勝した時にしかビールかけはやらないけど、本当に祝福してもらっている気持ちがした。さらにここで成功したい気持ちになった」と笑顔を見せた。
メジャー流にもすっかり慣れた様子の35歳オールドルーキーに対して、バッテリーを組んだゲイリー・サンチェス捕手は「彼は日本ではベテランだけど、米国では新人。メジャーでは、（ビールシャワーで初勝利の）喜びを共有するんだ。今日はとても楽しかった」と話した。そして、投球自体についても「今日はすべての球種が期待通りに機能した」と明かした。
持ち前の高い制球力を披露し、好投した菅野。前回登板では右手けいれんというアクシデントもあったが、今回はそれもなし。崩れる要素が少ないないだけに、今後は白星を重ねていきそうだ。
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