松山英樹、今季パット56位と安定感向上 2020年に“獲るはずだった”第5のメジャー制覇へ ザ・プレーヤーズ選手権 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

松山英樹、今季パット56位と安定感向上 2020年に“獲るはずだった”第5のメジャー制覇へ ザ・プレーヤーズ選手権

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松山英樹、今季パット56位と安定感向上 2020年に“獲るはずだった”第5のメジャー制覇へ ザ・プレーヤーズ選手権
  • 松山英樹、今季パット56位と安定感向上 2020年に“獲るはずだった”第5のメジャー制覇へ ザ・プレーヤーズ選手権

13日から、ザ・プレーヤーズ選手権がフロリダ州のTPCソーグラスで開催される。同大会は“第5のメジャー”と呼ばれており、格式が高い大会。

松山英樹は昨年大会で6位、23年大会で5位と、2年連続でトップ10入りしており、コースとの相性の良さを感じさせている。

昨年大会は約1カ月前のジェネシス・インビテーショナルで優勝。そこから2戦目でTPCソーグラスに乗り込んだ。大会前の成績の流れを見ると、昨季の方が良いかもしれないが、開幕からを見ると、昨季よりもトップ25に入る確率が高く、わずかではあるもののより安定感が高い成績を残している。

昨季は開幕から大会前までで、7戦して優勝が1回、トップ25が4回、予選落ちが0だった。そして今季は7戦して優勝が1回、トップ25が5回、予選落ちが0で大会を迎える。

ちなみに23年は1月最初の大会からザ・プレーヤーズ選手権前の大会まで6戦して優勝が0、トップ25が2回、予選落ちが2回だった。

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■2020年大会首位発進も

20年大会は初日9アンダーで2位に2打差をつけて首位発進。当時はまだマスターズチャンピオンではなかった松山にとって最も大きなタイトル獲得か、となったものの、コロナの影響で大会が中止になり、第5のメジャー制覇は幻に終わった。

21年大会は予選落ちを喫し、22年大会は背中のケガにより初日スタート前に棄権した。

ザ・プレーヤーズ選手権_松山英樹の成績

ザ・プレーヤーズ選手権_松山英樹の成績

■今季パットの安定感向上

松山といえばショット力。中でもグリーンを狙うアイアンショットの精度は米ツアーで最も高い水準を誇る一人だ。

グリーンを狙うショットのスコア貢献度を示すSG:アプローチザグリーンは、13-14年シーズンから19-20シーズンまで7シーズン連続でトップ10に入っている。中でも13-14年、15-16年シーズンは高い精度を発揮し、ともに3位だった。

20-21年シーズンから昨季までは、17位、6位、12位、15位で、今季は現時点(3月9日時点)では23位。20年までと比べるとやや精度が落ちてきているようだが、米ツアー新記録となる35アンダーで優勝した今季の開幕戦ザ・セントリーでのアプローチザグリーンは2位。まだ高い水準であると見て良い。

一方で松山にはパッティングには難があるという評価がつきまとう。

昨季までパットのスコア貢献度を示すSG:パッティングは二桁順位が3回だけで最高順位が18-19年シーズンの78位。ワーストは20-21年シーズンで175位。19-20年シーズンから2年連続で170位以下となった。昨季も低調に終わり121位と、ショットの精度の高さをスコアに結びつけきれずにいた。

しかし、今季現時点のSG:パッティングは56位。現時点では昨季までよりもパットの安定感が高く、これまでとは違う松山を見せている。

JGA(日本ゴルフ協会)公式サイトの松山のプロフィールの得意クラブの欄には「パター」とある。昔は自信を持っていたパット。今季は米ツアーを主戦場にしてから最も自信を持ってパットに臨めるシーズンにしていきたい。

松山英樹のスタッツ

松山英樹のスタッツ

■良い流れでマスターズへ

「ザ・プレーヤーズ選手権で優勝するとマスターズに優勝できない」というジンクスがあり、同じ年のザ・プレーヤーズ選手権とマスターズを両方制したことがあるのはタイガー・ウッズだけだったが、昨季スコッティ・シェフラーが両方制した。

マスターズは約1カ月後に開幕する。松山が2度目の制覇を実現するためにも、調子を落とさずにオーガスタに乗り込みたい。

米ツアー公式サイトの優勝予想は5番手。20年に獲るはずだった第5のメジャーのタイトル獲得を期待して良さそうだ。

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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