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前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)は24日、東京・有明アリーナでWBOアジア・パシフィック同級王者の那須川天心(帝拳)と10回戦で対戦する。
試合を控えたモロニーは米老舗ボクシング専門メディア『ザ・リング』のインタビューに応じ、「これは僕にとっては大きなチャンス。テンシンに勝てばタイトル争いに復帰できるし、階級トップの座に早く戻ることができるだろう」と試合に向けた意気込みを語った。
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■「彼は非常に素早い動きと優れた視力を持つ」
モロニーは24日に控えた“神童”那須川天心との一戦に「とても興奮しています」と心境を語った。
リング誌によると「モロニーは、現在バンタム級のタイトル4つすべてが日本にあることから、新進気鋭の選手(那須川)と対戦することが世界戦に復帰するための最短かつ最良の方法だと考えている」と那須川戦への意気込みを報道。
モロニー自身は「これ(那須川戦)は僕にとって大きなチャンスだ。テンシンは将来有望なスター選手とみなされており、多くのファン(ツイッター/Xで80万3400人、インスタグラムで110万人)を抱え、世界ランキングも高いファイターだ」とした上で、「テンシンに勝てば、タイトル争いに復帰できるし、自分が望んでいた階級のトップに早く戻ることができるだろう」と再び王座奪還したい考えを明かした。
那須川の印象については「彼は非常に素早い動きと優れた視力を持つ優れたファイターなので、試合中ずっと集中力を維持することが重要だ」と警戒。一方で、「彼はプロボクサーとしての経験が浅く、大きく成長している途中だ。彼と彼の陣営がこの挑戦を引き受けてくれたことを敬意を表する。僕は自分の経験をすべて生かし、この試合に勝つために何でもするつもりだ」と34歳ベテランの意地を見せたいとした。
■天心戦は世界王座奪還の第一歩
モロニーは前戦で武居由樹に判定負け。WBO王座から陥落して以来の再起戦となる。
モロニーは「(2024年)5月に世界タイトルを失って以来、非常に厳しいトレーニングをしてきた」とし、「できるだけ強くなるために、可能なことはすべてやってきた」と主張。日本人を含む3人のスパーリングパートナーをオーストラリアに招きトレーニングに励んだことを明かした。
再びトップ戦線に戻るために、「この試合に向けて一生懸命準備し、これが私のキャリアで最高のパフォーマンスになるように全力を尽くしている」と那須川戦にかける思いを吐露。「私はテンシンに勝つことに全集中している。今は他のことは何も考えていない」とし、「もちろん、私の目標は再び世界チャンピオンになることだが、今はテンシンに勝つことだけを考えている」と全力で勝ちにいく姿勢を強調した。
長年モロニーのマネージャーを務めるトニー・トルジ氏も「人生はリスクを伴う。我々は全力で戦う」と語り、「日本には世界チャンピオンが揃っており、日本で存在感を示すにはテンシンに勝たなければならないことは分かっている。ジェイソンは挑戦の準備ができている」と王座奪還に向けた第一歩に期待を寄せた。
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