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ボクシング元世界王者の渡嘉敷勝男氏、竹原慎二氏、畑山隆則氏は20日、YouTube「ぶっちゃけチャンネル」を更新。
24日に東京・有明アリーナで前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と10回戦で対戦するWBOアジア・パシフィック同級王者の那須川天心(帝拳)について「勝てば世界頂点クラス」だとし、試合の見どころや次戦の対戦相手について予想した。
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■「勝てば世界が現実味」「世界頂点クラス」
24日の興行では、メインでWBC世界同級タイトルマッチ「中谷潤人vs.ダビド・クエジャル」、セミでは那須川がボクシング転向6戦目で前WBO王者のモロニーと対戦する。
渡嘉敷氏は「見ものだね。(那須川にとっては)評価を得る試合だからさ」と語り、畑山氏は「モロニーに本当に圧勝するようだったら、『KOする・しない』は拘らず、技術の面で圧倒するようだと、やっぱり『世界』というのが現実味を帯びてくる」と那須川の試合内容に期待した。
「いずれにしても、天心にとっては今までの中で『最強の相手』ということは間違いない」とし、渡嘉敷氏は「勝てば世界頂点クラスってことでしょ」と世界のトップ戦線へと名を挙げる一戦だと位置付けた。
■モロニーの“サウスポー対策”を那須川は凌駕するか
さらに畑山氏は、モロニーのスパーリングパートナーをしていたWBA世界同級王者の堤聖也から「(モロニーは)サウスポーは相当苦手だ」と聞いたと暴露。モロニーは前戦でもサウスポーの武居由樹に判定負けを喫して王座から陥落。
那須川戦を前に、サウスポー対策はしたというモロニーだが、元世界王者3人は「天心の場合はスピードがあるからただのサウスポーじゃない」と主張。
畑山氏は「モロニーからすると、同じサウスポーでも武居と天心だったら、武居は明らかにハードパンチャーで、入りに行くのはちょっと怖い。天心はスピードがあるけど、武居に比べると一発は劣るという風に思っていると思うから、結構中に入っていけるとは思う」と予想。一方で渡嘉敷氏は「うーん……でもやっぱり、スピードあるサウスポーは強いよ。ジャブがダーンて来た時に、パーンて(カウンターがくる)!」とやりにくさを語った。
■次戦は武居由樹か西田凌佑?
戦績の面では前王者モロニーが30戦27勝(19KO)3敗、那須川は5戦5勝(2KO)となっている。
ボクシングの戦績ではキャリアの差があるものの、竹原氏は「天心はキックとかで何十試合もやってるし、ドームとか(大舞台も)結構やっている」とキャリアの差はないと持論を述べ、畑山氏も「武尊くんの試合とか、ああいうビッグイベントを経験してる。そういう意味では、場慣れは天心の方がしてると思う」とむしろ那須川に分があると踏んだ。
さらに、畑山氏が「モロニーが30戦やってると言っても、サウスポーが苦手なのは否めない」というと渡嘉敷氏も「あの勢いだし」、竹原氏も「スピードが圧倒的に違う」と納得。「どう考えても天心有利」と満場一致で天心有利を予想した。
那須川がモロニー戦で気を付けるべきことに関しては、畑山氏は「長丁場になった時に天心がちょっと打たれたとしても、冷静に対処できるか。もし怖いのがあるとすれば、長丁場になったときだけ」と試合の後半戦だとした。
また、渡嘉敷氏は「テクニック合戦になるでしょうね」と予想。前戦のジェルウィン・アシロ戦ではボクシング5戦目とは思えない技術力を見せた那須川だが、前王者戦でどのような姿を見せるのか期待が高まる。
さらに天心の次戦については、K−1出身の元キックボクサーでモロニーを下してWBO世界王者となった武居由樹か、IBF世界王者で那須川との対戦を熱望している西田凌佑を推した。今回モロニーを下して世界のトップ戦線に名乗りを上げれば、世界タイトルをかけた日本人同士の対決に一歩前進しそうだ。
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