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ノーラン・アレナド内野手(カージナルス)のトレードプランは完全に行き詰ったようだ。ジョン・モゼリアク球団編成本部長が13日(日本時間14日)、「アレナドは開幕をカージナルスで迎える可能性が高い」とコメントし、各球団との交渉に進展がないと認めた。選手・球団ともトレードを希望しているが、今オフでの移籍は消滅した可能性が高い。
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■「キャンプ地に到着するだろう」
アレナドは通算341本塁打を放ち、ゴールドグラブ賞10度獲得というスター選手。カージナルスとの契約は3年残っており、年俸は総額7400万ドル(約117億円)になるという。
そのうち1000万ドル(約16億円)は、前所属先のロッキーズが負担することになっているが、それでも再建中のチームにとっては負担。また、アレナド自身も優勝争いができる球団でのプレーを希望していたため思惑は一致、今冬のトレードが既定路線と見られていた。
最新情報ではヤンキースやドジャース、レッドソックスなどの名前が挙がっていた。しかし、どれも合意に至らなかった模様で、モゼリアク編成本部長は「現状ではアレナドが私たちの三塁手だという考えでいなければいけない。来週末までにはキャンプ地に到着するだろう」とし、万策尽きたことを認めた。
■「個人的にはすごく興奮する」
一方、チームメートは“残留”を歓迎。元巨人のマイルズ・マイコラス投手は「私がマウンドに立つ時、誰に三塁を守ってほしいかと問われたら、アレナドと答えるでしょう。どの投手もそう言うと思います。あの守備、あのリーダーシップ……。三塁手を望めるとしたら、彼以外にはいません。彼のプレーを見るのは本当に楽しいし、できればもう1シーズン、そういうプレーを間近で見ることができればうれしい」とコメントし、全幅の信頼を寄せた。
そして、ラーズ・ヌートバー外野手も同調。「個人的にはすごく興奮するよ。だってアレナドが戻ってくるんだからね。彼は仲間だし、ここでは多くの選手にとって大切な存在。彼に会うのが楽しみだし、彼も我々に会うのを楽しみにしていると思うよ」とした。
そして「もし彼が別のチームに行くことになっても、それはそれで仕方ない。でも最終的に彼がここに戻ってくるなら、みんな大喜びするはずさ」と声を弾ませた。
まだまだ予断は許さないが、少なくとも同僚は再び一緒にプレーすることを歓迎している。
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