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メッツ傘下3Aからフリーエージェント(FA)となっている藤浪晋太郎投手が17日(日本時間18日)、マリナーズとマイナー契約で合意した。米専門局『MLBネットワーク』のジョン・モロシ記者がSNSで報じた。春季キャンプには招待選手として参加する。
◆藤浪晋太郎、米メディアが分析した30歳右腕の可能性「制球力は課題だが……」 マイナー契約のマリナーズは「隠れた逸材を発掘してきた」
■マリナーズの「再生プロジェクト」に期待
藤浪は2023年シーズンから米国でプレーを開始。アスレチックス、オリオールズを経て、米国2年目の昨季はメッツに所属。しかし、右肩痛の影響もあり、メジャーでの登板機会がないまま、7月にメジャー40人枠から外れた。その後はマイナーで主に中継ぎとして33試合に登板し、1勝2敗、1セーブ、7ホールド、防御率5.94だった。
25年シーズンも米国でのプレーを希望し、復活を期す藤浪は昨年11月からプエルトリコ冬季リーグに参戦。先発として6試合、20回2/3を投げて24奪三振、0勝1敗、防御率3・05をマーク。このアピールが功を奏し、スカウト陣の目に留まった。
モロシ記者の報道を受け、米複数メディアも追随。老舗スポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド』のWEBサイトは「マリナーズが速球派リリーフ投手と契約 24年は苦戦したもののシンタロウ・フジナミは素晴らしい速球を投げる能力があり、チームの再生プロジェクトを通して興味深い存在になるかもしれない」と伝えた。
■「ア・リーグ西地区制覇の貢献者になる」
同誌は「マリナーズは今一つだったリリーフ投手を成功に導いた歴史を持っている」と指摘し、「ドリュー・ステッケンライダー、ジャスティン・トーパ、ポール・シーウォルドらは過去の成功例の一部だ」とし、藤浪もマリナーズのメソッドにより花開く可能性があると主張した。
また、『CLUTCH POINTS』は、「マリナーズは、フジナミの持つ高速ストレートやスプリット、スライダーなどの組み合わせにより、重要なイニングを託せるものと期待している」とした。その上で「制球力は課題だが、フジナミは競争の激しいア・リーグ西地区で優勝を目指すマリナーズにとって重要な貢献者になる可能性がある。この契約はシアトルにとってリスクが低く、見返りが大きい移籍だ。彼は春季トレーニングで実力を発揮する機会を得ることになるだろう」と期待を寄せた。
剛球右腕の復活なるか。日本のファンも注目している。
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