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21日(日本時間22日)、MVPの発表が行われた。ア・リーグはアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)が満票で選出され、2022年以来2度目の受賞を果たした。取材に応じたジャッジは質疑応答の中で、ヤンキースからフリーエージェント(FA)になったフアン・ソト外野手にも言及。球団オーナーであるハル・スタインブレナー氏にソトを引き留めるよう要請したことを示唆した。米複数メディアが伝えている。
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■「正直、私のお金じゃないので……」
MVP受賞について感謝の弁を述べたジャッジ。質問がソトに及ぶと、数週間前にスタインブレナー・オーナーと意見交換を行ったと明かした。
「我々はフアン(ソト)をはじめ、このチームを確実に助けられる選手たちについて話した。いくつかの点で自分の意見を伝えた。正直言って、私のお金じゃないので、最高の選手たちを集めてできる限りのことをしてくれるなら、それで満足だ」と話し、ソトを引き留めるよう要請したことを示唆した。
ジャッジ自身は2年前にFAとなり、「9年総額3億6000万ドル(約557億円)」という内容でヤンキースに残留した。しかし、卓越した打撃センスに加え、26歳という若さも魅力となっているソトは少なくとも6億ドルの契約を求めている。つまり、歴史に名を残すスラッガーであり、チームリーダーでもあるジャッジを金銭面で凌駕することになる。
■引き留めは「ハル次第だと感じる」
この点についてジャッジは「誰が一番高い給料をもらっているかなんて考えたこともない。最高の選手を手に入れるためにできることをする、ただそれだけ。結局そこに行き着くんだ。クラブハウスにいるみんなも同じ考えだと思う」と話し、ソトがチーム1の年俸を受け取ったとしても問題ないという立場を示した。
そして、ジャッジは自身が経験したFA交渉を振り返り、「本当に(オーナーの)ハル次第だと感じる」と指摘。その上で金銭的な条件とともに、コミュニケーションを図ることが大事だと訴えた。
ジャッジは「ソトには考える時間が必要」とし、直接残留を働きかけていないとした。今後の展開に注目が集まっている。
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