パドレスのダルビッシュ有投手は6日（日本時間7日）、敵地でのドジャース戦に先発登板。7回82球を投げて3安打2四死球1失点3奪三振の好投で、地区シリーズ2戦目を白星で飾った。
ドジャースの大谷翔平投手、ムーキー・べッツ内野手、フレディー・フリーマン内野手からなるMVPトリオ全員を無安打に抑える活躍を見せたダルビッシュを、MLB公式サイトは「長期間欠場したシーズンを経て、ダルビッシュは最も重要な時に力を発揮した」と絶賛した。
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■7回に試合中断も「相手を封じ込めることだけ考えた」
前日の地区シリーズ第1戦では、大谷に3ランを許すなど、ドジャースに7－5で敗戦。先に3勝した方が勝ち抜くトーナメント戦の負けたら後がない大事な一戦で、ダルビッシュが勝ち星を掴んだ。
MLB公式サイトのパドレス番、AJ・カサヴェル記者は、「パドレスが最も必要とする第2戦で、ダルビッシュが『ファンタスティック』な先発投球で輝きを放つ」と題した記事を投稿。第2戦での投球を振り返り「彼ら（パドレス）はダルビッシュを最も必要としていた」とし、「故障者リストと制限リストに入って長期間欠場したシーズンを経て、ダルビッシュは最も重要な時に力を発揮した」とベテラン右腕を評価した。
ダルビッシュは5月29日のマーリンズ戦で投げた後、左足の股関節痛のためIL入り。7月6日に今度は制限リスト入りしてチームを長期離脱していた。
カサヴェル記者は、ドジャースのMVPトリオから始まる1回裏の投球を振り返り「ダルビッシュは最初から効率的かつ効果的で、ドジャースの恐ろしい打線のトップを順番に打ち取り、試合をスタートした」とし、「彼はショウヘイ・オオタニを厄介なバックドア・スライダーで空振り三振に仕留め、ダルビッシュの素晴らしいキャリアの中でも最高のポストシーズンのスタートの雰囲気を作った」と好評価。パドレスのマイク・シルト監督も「彼は素晴らしかった」と語り、「オオタニを含め、打者全員に並外れて良い投球を見せた。そして、7回に持ち込むために集中力を維持できたことは大いに評価すべきだ」と手放しで絶賛した。
7回裏のスタート直前には、観客席からボールが投げ込まれ、左翼手のジュリクソン・プロファーが激怒。約10分間、試合が一時中断となった。試合再開後、ダルビッシュは先頭打者に四球で出塁を許したものの、その後は3人で抑えて無失点で切り抜けた。試合後にインタビューで、ダルビッシュは「（7回の試合中断について）あんな経験はしたことがない」とし、「あの回は失点を許さないことが大事だと思っていた。失点すると試合の流れが変わってしまう傾向がある。だから、『ここで相手を封じ込める』ことだけを考えていた」と振り返った。カサヴェル記者は「ダルビッシュにとって7回は大きな試練となり得たが、彼はそれを受け流した」とし、「彼は変化球を巧みに組み合わせてドジャース打線を混乱させ、絶好調のオオタニを三振1つとゴロ2つに抑えた」と集中力を保つのが難しい場面での好投を高く評価した。
試合後にシルト監督は「ピッチングは打者のバランスとタイミングを乱す」と語った。「ユウはそれが本当に上手い。前後の動きでタイミングを、インとアウトでバランスを崩した。そして今夜彼はそれを見事にやり遂げた」とダルビッシュの変化球とコントロール力を称賛。捕手のカイル・ヒガシオカも「（第2戦は）間違いなく大事な試合だった」とは語り「彼（ダルビッシュ）は素晴らしい仕事をした。特に試合序盤のダメージを抑えた。そして落ち着くと、調子が良かった」と語った。
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