【大阪国際女子マラソン2024】“悲劇の転倒”から1年 佐藤早也伽がパリ五輪候補筆頭に挙げられる理由 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【大阪国際女子マラソン2024】“悲劇の転倒”から1年 佐藤早也伽がパリ五輪候補筆頭に挙げられる理由

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【大阪国際女子マラソン2024】“悲劇の転倒”から1年 佐藤早也伽がパリ五輪候補筆頭に挙げられる理由
  • 【大阪国際女子マラソン2024】“悲劇の転倒”から1年 佐藤早也伽がパリ五輪候補筆頭に挙げられる理由

大阪市で28日に開催される第43回大阪国際女子マラソン。本大会で3度の優勝歴がある松田瑞生(ダイハツ)、東京五輪・マラソン女子日本代表の前田穂南、海外勢では2時間18分51秒の持ちタイムを誇るウォルケネシュ・エデサが最速女王の座をかけて覇を競う。

ここでは、暫定でのパリ五輪内定を得られる設定記録「2時間21分41秒超え」候補筆頭・松田瑞生に対抗しうる優勝候補の一角を予想。前回大会で転倒のアクシデントからリベンジを期する佐藤早也伽(積水化学)にスポットライトを当てる。

◆【大阪国際女子マラソン2024】「パリ五輪の切符は?」佐藤早也伽・松田瑞生らエントリー選手・コース・ペースメーカー・設定記録etc.

積水化学で成長を続ける「天井知らずのランナー」

佐藤早也伽の名前が全国に知れ渡ったのは2019年シーズン。実業団ハーフマラソン優勝と幸先の良いスタートを切ると、日本選手権5000mで5位、全日本実業団陸上10000mは日本人最高の2位と女子陸上長距離界のトップ選手に躍り出た。学生時代から幾多の全国大会へ出場してきたポテンシャルが花開いた瞬間と言えよう。

その後も日本選手権10000mで東京五輪参加標準記録31分25秒00に迫る31分30秒19の好タイムをマークし、5000mでは15分8秒72(日本歴代12位)とトラックでもトップクラスのランナーに。2020年の名古屋ウィメンズマラソンを皮切りにマラソンにも活躍の場を広げると、世界選手権2023・ブタペスト大会ではマラソン女子日本代表として出場をはたした。

大阪国際女子マラソン2023では思わぬ悲劇が……

順風満帆にも思えた佐藤に悲劇が襲ったのは大阪国際女子マラソン2023。序盤から先頭グループでレースを進めるも、7km過ぎで岩出玲亜(デンソー)と接触して転倒するアクシデントに見舞われた。両膝から出血しながら19km手前まで走り続けたものの無念のリタイア。前述の世界陸上からリカバリー期間が短かったこともあり、パリ五輪の出場権をかけた第2回マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は欠場する運びとなった。

ただ、大きな後遺症にはならなかったのは不幸中の幸い。3区を任された11月のクイーンズ駅伝2023は都道府県対抗女子駅伝で驚異の“区間賞率100%”を誇る駅伝女王・廣中璃梨佳とのデッドヒートを制する快走。完全復活を印象付ける素晴らしい走りに本人のみならず関係者、ファンも胸をなでおろしたことだろう。

心強いペースメーカー・新谷仁美の存在

今回、佐藤にとって心強い存在となるのがペースメーカーだ。レースを引っ張るのは、同じ積水化学に所属するチームメイト・新谷仁美木村友香など7名。特に新谷仁美にとって佐藤早也伽は、女子10000mの日本新記録を樹立した際にレース前半を引っ張った間柄。後輩のパリ五輪出場に向けた“アシスト”にも期待がかかる。

さらに追い風となるのがコース変更。以前は御堂筋に折り返し地点が設けられていたが、それがなくなったことで選手の減速を防ぐコースに。好タイムが望める条件へと生まれ変わった点は5000m・10000mの持ちタイムで上位にランクされる佐藤にとって大きなアドバンテージと言えそうだ。

昨年のリベンジに闘志を燃やす佐藤。冬の大阪を最大級の笑顔でゴールする瞬間を待ちわびたいところだ。

大阪国際女子マラソン2024はヤンマースタジアム長居をスタート・フィニッシュ地点とする42.195 km。12:15号砲予定となっている。

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(M.Tahara)

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