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ワールドシリーズ終了後にフリーエージェント(FA)となる予定のロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。現地メディア『FanNation』は二刀流の新天地として“最有力候補”と目されるロサンゼルス・ドジャースは、大谷の獲得のために“リスク”をとることになると指摘した。
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■リスキーでもぶれないドジャースの「大谷最優先」
ドジャースは今季、1年契約で「指名打者(DH)」のJD・マルティネスと契約を結んだ。マルティネスは33本塁打を放ち、103打点、OPS(出塁率+長打率).893、打率.271の活躍でドジャースの地区優勝に貢献。新契約では大型契約を得る可能性が十分に高いスラッガーといえる。
球団は手放したくない選手に対してMLBの規定に順ずる金額で1年契約のオファーを出すことができる「クオリファイング・オファー(QO)」という制度があるが、『FanNation』のマット・レヴィン記者は、マルティネスにQOを出すことの最大の問題点として、「オオタニと契約した場合、DH枠を妨げることになりかねない」と指摘。以前から大谷大本命のドジャースは、大谷との契約が決まるまで、このオファーを出すことはないだろうと予想した。
また「球団はマルティネスを引き留めるか、ドラフト指名権を獲得したいところだが、オファーを出さないことは理にかなっている」とし、「来季マルティネスを違う形(DH以外)で起用するつもりでない限り、どんなことがあってもそのチャンスを阻止することはできない」と、あくまで大谷の獲得が第一だと強調した。しかし、大谷との契約が決まる前に、マルティネスに好条件のオファーが届けば、マルティネスは再契約を結ばずにドジャースを去るという選択をとるだろう。
ドジャースにとっては大谷の獲得失敗と、マルティネスの流出というのが一番避けたい事態であることは間違いない。その上で、同記者は「ドジャースはリスクを冒すことで知られている」とし、「(マルティネスは)ドジャースでの時間は終わりに近づいているかもしれないが、双方にとって有益なパートナーシップだった」と総評するなど、大谷の獲得を最優先に考えるドジャースの判断は揺らぐことはないと踏んでいるようだ。
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(A.Kudo/SPREAD編集部)