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ロサンゼルス・ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長が17日(日本時間18日)、今季の総括会見に出席。フリーエージェント(FA)となる大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)の獲得については「特定の選手について話すことはできない」と明言を避けた。米複数メディアが会見の様子を伝えた。
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■編成本部長が今季の総括会見
今季のドジャースはレギュラーシーズンで100勝を挙げ、ナ・リーグ西地区を独走で制した。しかし、プレーオフ地区シリーズではアリゾナ・ダイヤモンドバックスに0勝3敗とスイープされ敗退。昨季も地区シリーズで姿を消しており、2年連続で同じ轍を踏むことになった。
フリードマン編成本部長は「我々の目標はポストシーズンで11試合勝利することだが、今季は1勝もできなかった。とても失望している」と振り返り、絶対的な目標であるワールドシリーズ制覇を逃したことを悔やんだ。
その上で、2年連続で早々と散った理由については「組織の失敗、全員に責任がある」と分析。デーブ・ロバーツ監督ら現場スタッフに敗因を押し付けることはせず、コーチ陣の続投を明言した。
■「オオタニって誰?」と煙に巻く
来季へ向けた具体的な補強については明言を避けつつ、引退を含めて去就が注目されているエースのクレイトン・カーショウについては「チームとしてはもちろん再契約を望んでいる」と話し、FAになる35歳ベテラン左腕にラブコールを送った。
しかし、報道陣の関心が集中した大谷に関しては「オオタニ?誰?」とはぐらかし、「FAになる特定の選手についてはコメントできない」とし、獲得に乗り出すかどうか含めて回答しなかった。ただ、「我々はできる限り才能のある選手を多く獲得したいと考えている」と付け加え、「今オフは積極的に動き、可能な限り最高のチームをフィールドに送り出す。2月にアリゾナでキャンプインした時には、ワールドシリーズ制覇を狙えるチームになっている自信がある」と強調した。
■山本由伸との両獲りを目指す姿勢
会見を受けて、MLB公式サイトは「フリードマン氏はオオタニについて具体的な話はしなかったが、ドジャースが第一線のFA選手獲得に積極的であることを示唆した」と速報。さらに、地元紙『オレンジ・カウンティ・レジスター』は「今冬、ドジャースは先発投手陣の層の厚さを回復させるため、あるいは100勝を挙げて地区優勝を果たしたところで、もはや興奮しなくなったファンの熱狂を取り戻するため、いくつかの大きな支出を検討するだろう。ショウヘイ・オオタニを獲得すればファンの興奮は再燃し、近い将来、先発投手陣の強化にもつながる」と指摘した。
ドジャースは今オフ、野手より投手陣の補強を優先すると見られ、山本由伸(オリックス・バファローズ)もターゲット。ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明した場合、獲得に乗り出すと言われている。
来季はドジャー・ブルーのユニフォームを着用した大谷が打ち、山本が投げるのか。日本のファンもドジャースの補強策に注目だろう。
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文●SPREAD編集部