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今オフにフリーエージェント(FA)となるロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。米メディアは連日、二刀流の新天地候補に関する話題を取り上げている。6日(日本時間7日)には、経済誌『Forbes』が「最高の選択肢」として2球団を取り上げた。
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■「エンゼルスとの再契約はない」
『Forbes』に寄稿したのは、ヒューストン・アストロズやシアトル・マリナーズでスカウト業務を担当してきたバーニー・プレスコフ氏。培った専門的知見を基に、大谷の新天地にふさわしいチームを提示した。
同氏は「エンゼルスに戻ることは現実的ではない。1、2年の短期契約も実現可能性は低い」とした上で、「ロサンゼルス・ドジャースとシアトル・マリナーズがオオタニと長期契約を結ぶ可能性が高い」と断言。
ドジャースではクレイトン・カーショウ、フリオ・ウリアス、J.D.マルティネスをはじめ9選手がFAになるが、記事は「球団は彼らのうち数人と来季の契約を結ばない意向」と指摘。これにより“大谷獲得資金”を準備できることを示唆した。
大谷は来季、右肘手術の影響によりDH専念となるが、この点については「J.D.マルティネスがチームを去ればDHは空くし、もし残ったとしてもDHはオオタニだろう」とし、J.D.マルティネスを本来の外野に戻す可能性に言及した。
これらを踏まえ、プレスコフ氏は「ドジャースには資金力があり、ショウヘイ・オオタニにとって魅力的な勝利の文化がある」と訴え、移籍先本命にドジャースを据えた。
■「オオタニの道はイチローの道」
同氏が推すもう一つのチーム、マリナーズについては「DHとしてうまくフィットする」と記し、まずは相性の良さを訴えた。その上で、やはりイチロー(現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の存在に触れた。
「日本のパ・リーグで活躍し、メジャーで成功する。オオタニの歩んできた道は、イチローが辿った道と似ている。(マリナーズに加入すれば)イチローが経験したのと同じ環境でプレーすることになる」と説明。「オオタニはイチローの影の中でプレーすることを望まないかもしれない。しかし、彼は自信に満ちた圧倒的なアスリートなので、イチローの潜在的なサポートを受けて、さらなる成功を収めることができるはず」とした。
そのほか、以前からマリナーズと日系企業が良好な関係を築いていることや、シアトルには多くの日本人が住んでいることもあり、「(オオタニは)マリナーズという組織にも立地的環境にもなじめる」と記している。
プレスコフ氏は最後に、「強力なライバルが現れるかもしれないが、ドジャースとマリナーズはオオタニにとって、もっともフィットすることは間違いない」と締めくくった。
大谷は金銭面より「勝てるチーム」でプレーすることを重視すると伝えられているが、果たしてどうなるか。争奪レースの行方に注目が集まる。
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文●SPREAD編集部