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ミネソタ・ツインズとトロント・ブルージェイズによるア・リーグ・ワイルドカードシリーズ第2戦が4日(日本時間5日)、ツインズの本拠地ターゲットフィールドで行われた。
試合は2-0でツインズが勝利し、2連勝。7日(同8日)から始まるヒューストン・アストロズとの地区シリーズ(5回戦制)へ駒を進めた。ツインズの前田健太は登板なく、ブルージェイズの菊池雄星は1回2/3を3安打1失点で勝敗は付かなかった。
◆【実際の動画】菊池雄星、初のPS“デビュー登板”も…慣れないリリーフで悔しい結果に
■「左対左」にこだわった采配が裏目
菊池は両チーム無得点で迎えた4回無死一塁から2番手として登板。メジャー5年目で初のポストシーズンのマウンドだったが、結果はほろ苦いものとなった。
内野安打と四球で無死満塁のピンチを招くと、6番カルロス・コレアに中前適時打を浴び、先制点を献上。続く代打のウィリ・カストロは遊ゴロ併殺に打ち取ったものの、その間に2点目を失った。
5回も続投した菊池は三ゴロ、中飛と2死を奪ったが、後続に左前打を浴びたところで交代。1回2/3分を投げて3安打1失点という内容だった。この試合、チームは0-2で敗れただけに、菊池の投じた21球が勝負を分ける格好となった。
米メディアは、敗因のひとつに菊池投入を取り上げた。先発ホセ・ベリオスは3回を投げ終えた時点で、打者11人に対して3安打無失点5奪三振と好投。4回先頭に四球を与えたところで慌てて菊池にスイッチする必要はなく、疑問符が付く交代となった。
ジョン・シュナイダー監督は試合後、菊池の投入について「事前に準備していたプラン」と話し、左打者が多いツインズ打線への対策だったことを明かした。しかし、この采配は結局失敗に終わり、同監督は「私への批判は甘んじて受け入れる」と肩を落とした。
■ビジェット「組織の上から下まで反省を」
米メディアは指揮官への批判を強めており、地元紙『トロント・スター』は「敗退を受けてシュナイダー監督解任の声が上がるのは間違いないが、責任はそこだけにとどまらない」と指摘。監督ひとりの問題ではなく、コーチングスタッフやフロントオフィス含めて組織を見直す必要性に言及した。
主軸ボー・ビジェットも「我々はプレーオフで2年連続敗れた。選手たちに多くの反省が必要だが、組織としても上から下まで全員が反省し、何が改善できるかを考える必要がある。それが次のステップにつながる」と口にした。
今季の終戦を迎えた菊池は「悔しい。オフに鍛えて、来年は(この舞台で)先発として立ちたい」とリベンジを誓った。早くも来季へ向けて打撃陣のテコ入れがささやかれているブルージェイズ。どのような陣容で春を迎えるのか、今オフの動きに注目だ。
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文●SPREAD編集部
【 #ブルージェイズ 】#菊池雄星 が5年目のシーズンで初めてのポストシーズン登板🔥
総力戦の中でリリーフで登板し、やや本調子でない内容ながら、貴重な大舞台を経験しました🤩
来季はさらにステップアップし、狙うは先発としてのPS勝利だ💪#日本人選手情報 pic.twitter.com/AkPG3zCONj— MLB Japan (@MLBJapan) October 5, 2023