今週も2場開催で、新馬戦は土日合わせて8鞍。土曜中山では、2歳オープンの芙蓉Sも行われる。今週は海外GI3勝ラヴズオンリーユーの半弟や、障害の絶対王者オジュウチョウサンの半妹など、かつてターフを沸かせた名馬の弟妹がデビュー。どんな走りをしてくれるか注目だ。
今週も中山、阪神の新馬戦（芝・ダート）の中から、東西の注目すべき3頭をピックアップして、勝負できるか否か、その能力を分析する。
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■イノセントキャット
新馬勝ち期待度 ★★★★☆牝 （栗）久保田貴士父:シュヴァルグラン 母:イルーシヴキャット
30日中山2歳新馬牝（芝1600m）でデビュー。半兄イルーシヴパンサー（父ハーツクライ）は、昨年の東京新聞杯、今年の京都金杯とマイル重賞を2勝。本馬は父がシュヴァルグランに変わったが、同馬の父はハーツクライなので、血統構成は半兄とほぼ一緒だ。9月から厩舎で乗り込みを開始。一週前追い切りではポリトラックコースで古馬3勝クラスと併せ馬を行い、半馬身先着を果たすなど、上々の仕上がり。全体的に素軽く、気性も素直で、初戦から力を発揮できそうだ。新種牡馬シュヴァルグランは、ここまで産駒19頭がデビューし、わずか1勝と鈍い滑り出しで、いまだデビュー勝ちを果たした馬はいない。だが、父が現役時代に活躍した中長距離路線よりも、短～中距離の適性が高い馬が多くなりそうなイメージで、本馬もマイル戦はベストな印象。父に初めてのデビュー勝ちをプレゼントしたい。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100％超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。
