今週は2場開催で、新馬戦は土日合わせて8鞍。加えて、カンナS・野路菊Sと、2歳オープンも2鞍予定されており、どの馬が勝ち名乗りを上げるのか注目だ。そんな中、今週はリスグラシューの初仔がデビュー。他にもセレクトセール1億超えの馬など、期待の素質馬がどんな走りを見せてくれるか期待したい。
今週も中山、阪神の新馬戦（芝・ダート）の中から、東西の注目すべき3頭をピックアップして、勝負できるか否か、その能力を分析する。
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■シュヴェルトリリエ
新馬勝ち期待度 ★★★☆☆牡 （栗）矢作芳人父:モーリス 母:リスグラシュー
24日阪神2歳新馬（芝2000m）でデビュー。母は2019年のJRA年度代表馬に輝き、同年の有馬記念など、国内外のGI4勝を挙げた名牝。その初仔がいよいよベールを脱ぐ。牧場で丹念に乗り込まれ、8月24日に入厩。ゲート試験をパスし、坂路を中心に調整を重ねた。一週前追い切りはウッドコースで併せ、6F82秒7～1F11秒7を計時し、古馬1勝クラスと併入。最終追い切りは坂路で併せ馬。終い強めに追われ、4F53秒2～1F12秒3をマークし、2歳未勝利馬に先着した。キャロットファームの所属馬で、募集総額1億2000万円、一口出資額30万円は、同クラブでは破格の金額。血統面から期待値は高く、2週前には、古馬オープンのミッキーブリランテに胸を借り、手応え優勢で先着を果たすなど、水準以上の能力を秘めていることは確か。しかし、両親ともに古馬になってから素質を開花させており、初戦から、というタイプではなさそう。ここは7頭立てと少頭数ながら、サトノシュトラーセ、ショウナンラプンタ、ゴーディアンノットなど期待の素質馬がズラリ。一筋縄ではいかないだろう。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100％超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。
