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ニューヨーク・メッツの千賀滉大が14日(日本時間15日)、本拠地でのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に先発し、6回2安打無失点10奪三振で11勝目(7敗)を挙げた。今季15試合目、7試合連続のクオリティースタート(QS)を記録し、防御率はリーグ3位の2.95に突入。新人王とサイ・ヤング賞の“両獲り”を期待する声が高まっている。
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■“大谷翔平超え”の11勝目も…「7回まで投げたかった」と本音
千賀は初回、2死から初安打を許したものの後続を抑え、上々のスタート。その後も快投は続き、2回から5回までいずれも三者凡退に退けた。6回に安打と2四球で2死満塁のピンチを招いたものの、4番クリスチャン・ウォーカーを中飛に打ち取り、ここも無失点で切り抜けた。
7回から救援陣にマウンドを託した千賀は結局、6回2安打無失点2四球10奪三振という内容で11勝目。2ケタ奪三振は今季5試合目で、防御率はついに2点台となった。
千賀は試合後、「捕手が良いリードをしてくれた」と話し、まずは女房役のフランシスコ・アルバレスに感謝。その上で「こういう(大量リードの)展開だったら7回まで投げたいというのは本心なので、そこをクリアしていくことが、これからもっと上を目指すためには大事なポイントになると思う」とし、103球を費やし6回で降板したことに悔しさも垣間見せた。
■同僚は「私なら絶対にセンガを選ぶ」
報道陣から「新人王やサイ・ヤング賞は獲得できると思うか」と投げかけられた千賀は、「いや、何も分からないです」と笑みを浮かべて答えたが、バック・ショーウォルター監督は強力に後押し。「彼は(賞レースで)考慮されなければならないし、議論に加わるような選手」と語った上で、「彼は地に足が着いていて、集中力があり、非常に意欲的。素晴らしい補強だったし、我々のチームにとっては良い契約だった」と続けた。
また、同僚である遊撃手フランシスコ・リンドーアも「今年の彼の功績を考えれば、新人王だと思う」と太鼓判を押し、「彼は球界で最も難しいリーグで11勝を挙げている。彼はチームに貢献し、最も安定した選手」と賛辞を贈った。
左腕ジョーイ・ルケーシーも「センガには素晴らしい持ち球がある。彼はストライクをとるのに苦労しないし、多くのスイングミスを引き出す。彼が新人王を獲得すべきだと思うね。なぜなら、新人王のライバルは(きょう対戦した)コービン・キャロルだよね。それなら私は絶対にセンガを選ぶ」とし、キャロルを3打数無安打に抑えた千賀に軍配をあげた。
この日もお化けフォークが冴え、10三振のうち6個をフォークで奪った千賀。米放送局「SNY」は「メッツのコウダイ・センガ、再びナ・リーグのサイ・ヤング賞と新人王レースにおいて、改めて自らの実力を証明」と報じれば、MLB公式サイトも「センガ、10Kで受賞の可能性を後押し」と伝えた。
右肘じん帯損傷により今季の登板がなくなった大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)の10勝を超えて、日本投手最多の11勝をマーク。いよいよ本格的に賞レースに加わったようだ。
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文●SPREAD編集部
Ghosted. 👻@kodaisenga put together another strong outing to lower his ERA to 2.95. pic.twitter.com/0utbF8e1RC
— MLB (@MLB) September 14, 2023