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レギュラーシーズンも残り40試合を切ったメジャーリーグでは、ポストシーズンを狙えるチームの顔ぶれも絞られてきた。果たして、大谷翔平が所属するロサンゼルス・エンゼルスは大逆転でプレーオフ進出がかなうのか。日本選手が所属するチームの動向をおさらいしておく。
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■ツインズ、独走Vの可能性
ア・リーグ、ナ・リーグともプレーオフに進出するには、所属する地区(東、中、西)で優勝するか、地区優勝した3チームを除いた各リーグ12チームの中で、年間勝率の高い上位3チーム(ワイルドカード=以下WC)に入るしかない。
日本選手がプレーする球団に限って言えば、現地20日終了時点でプレーオフ進出にもっとも近いのは、ア・リーグ中地区で首位に立つミネソタ・ツインズ。前田健太がローテーションの一角として活躍するこのチームは、2位クリーブランド・ガーディアンズに6ゲーム差をつけて独走状態。油断は禁物だが、地区制覇へ向けて視界良好となっている。
それに次ぐと思われるのが、ア・リーグ東地区のボルチモア・オリオールズ。7月にはオークランド・アスレチックスから藤浪晋太郎を獲得し、中継ぎ陣を強化。2位タンパベイ・レイズに3ゲーム差をつけて首位に立っており、こちらも地区優勝に近づいている。
■「トラウタニ」再結成に期待
注目はWCでのプレーオフ進出。日本人選手が所属する球団をはじめ、各チームがし烈な争いを展開している。大谷のエンゼルスはWC圏内まで8.5ゲーム差。崖っ淵に立たされているなか、起爆剤として期待が高まっているのは、ケガで戦列を離れていた主砲マイク・トラウトの復活。
チームとしては「トラウタニ」再結成が頼みの綱で、21日(日本時間22日)に本拠地で行われるシンシナティ・レッズ戦から復帰する可能性が浮上しているが、肝心のトラウトは14日(同15日)の会見で「まだ痛みがあり、フラストレーションを感じている」と話していたほか、米複数メディアも「エンゼルスはプレーオフへ向けて絶望的な戦いを見せているため、慌ててすぐには起用しないだろう」と記し、無理はさせないと予想。果たして強行出場に踏み切るかどうか、今後のカギになりそうだ。
■菊池、吉田にもPOのチャンス
そのほか、菊池雄星が好投を続けているトロント・ブルージェイズはWC圏内に0.5差と迫っており、吉田正尚が好調のボストン・レッドソックスも同圏内に3差となっている。
そして、ここに来て急上昇しているのが、鈴木誠也の所属するシカゴ・カブス。ナ・リーグ中地区で2位につけ、逆転優勝の可能性も残されている。また、WCでもプレーオフ進出圏内の3位をキープし、勢いに乗っている。
ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)、ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カージナルス)らは各地区で下位に沈み、WC争いに加わることもできてきないのが現状。レギュラーシーズンも最終コーナーに差しかかり、ポストシーズン進出へ向けた各チームの奮闘ぶりは必見だ。
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文●SPREAD編集部