【女子ゴルフ】吉田優利、東急グランドオークGCの平均スコア「67.4」得意のコースで今季2勝目へ　楽天スーパーレディース

27日から兵庫県の東急グランドオークゴルフクラブで楽天スーパーレディースが開催される。好調の岩井明愛や最近復調気配の稲見萌寧らが注目だが、吉田優利を推したい。

同大会は吉田が2021年の第1回大会でプロ初優勝を果たした大会。昨年大会は初日52位タイと出足は鈍かったものの、2日目3日目と順位を上げ、終わってみれば6位と、大会との好相性を印象付けた。

さらに、最近の好調さも同大会への期待を強める。アース・モンダミンカップが4位タイ、資生堂レディスオープンが5位タイ、大東建託・いい部屋ネットレディスが2位タイと、最近3試合連続でトップ5に入っている。

■東急グランドオークGC 平均スコア「67.4」ボギー数「6個/7ラウンド」

楽天スーパーレディースは今年が3回目の開催となるが、過去2大会の吉田の成績をまとめると、大会と好相性であることがわかる。

優勝した2021年大会が3日間大会で18アンダー（198ストローク）、6位に入った昨年大会が4日間大会で14アンダー（274ストローク）。吉田は東急グランドオークGCでの計7ラウンドを67.4（パー72）の平均スコアでプレーしている。

そして、そのハイアベレージは、バーディ量産だけでなく‟ボギーを打たないゴルフ”がつくっている。計7ラウンドで計6個しかボギーを打っていない。

18ホール×7ラウンド＝126ホール。126－6＝120。126ホール中120ホールがパーかそれより良いスコアを獲得しているということになるため、パーセーブ率は95.2381％となる。

吉田の今季現時点（7月24日時点）でのパーセーブ率は88.2126%で5位、昨季は89.081%で4位と、高いレベルにあるが、東急グランドオークGCでのプレーでは、平均スコアだけでなくパーセーブ率からもコースとの相性の良さが見て取れる。

ちなみに、平均スコアが最も良いのが勝みなみで67.3。12位タイに入った2021年大会が11アンダー（205ストローク）、優勝した昨年大会が22アンダー（266ストローク）だった。だが、今季から米ツアーを主戦場にしている勝は出場しない。今回の大会に出場する選手の中で過去2大会の平均スコアが最も良いのは吉田なのだ。

吉田優利_楽天レディーススタッツ

■高いリカバリー率と低いパーオン率

吉田の通算3勝や毎年のポイントランキング上位進出は、パーオンしないホールでパーかそれより良いスコアを獲得する率、リカバリー率が支えている。今季現時点でのリカバリー率は72.4631%で1位。昨季も70.6790%で1位だった。

一方、パーオン率は高くない。昨季は70.9677%で14位とまずまずだったが、今季現時点では66.6667%で36位。

トップ5に入っている最近の3試合でも、パーオン率は30位タイ、25位タイ、51位タイと低調だ。それでこの順位に入ったことは、リカバリーの確率の高さを表している。

吉田優利のリカバリー率とパーオン率

吉田優利、直近3試合の順位とパーオン率順位

■東急グランドオークGCではパーオン率は良い

パーオン率は決して良いとは言えない吉田だが、東急グランドオークGCでのパーオン率は良い。2021年大会が9位タイ、昨年大会が10位タイに入っている。

また、吉田はパーオンホールの平均パット数が高水準。今季現時点は10位、昨季は3位、2020-21シーズンは7位だ。

リカバリー率が高くパーオンホールの平均パット数が少ない吉田のパーオン率が高ければ、頭一つ抜けた強さを見せることになる。必然的にバーディ増かつボギー減の流れになるからだ。

過去の楽天スーパーレディースのデータからは、東急グランドオークGCでの吉田優利にはその流れを作れていることが垣間見える。

8月10日から開催される全英女子オープンに出場する吉田。会場となるウォルトンヒースゴルフクラブは、全英オープンや全英女子オープンの代名詞となっているリンクスコースではなく、日本人選手に馴染みのあるタイプのコース。

楽天スーパーレディースで勢いに乗り、全英女子オープンでも上位進出の期待が膨らむプレーを期待したい。

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。