女子ゴルフの国内第17戦「アース・モンダミンカップ」（千葉県・カメリアヒルズカントリークラブ／6650ヤード、パー72）が22日、開幕する。
昨季は、2日目からの強風で各選手がスコアを伸ばせない中、最終日に木村彩子が6打差を逆転、ツアー初優勝を飾った。賞金総額3億円、優勝賞金5400万円というツアーきっての高額賞金大会。今季、このビッグトーナメントを制すのは果たして誰か。
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■風が強い日のフェアウェーキープが鍵
アップダウンのあまりない緩やかな丘陵コースだが、フェアウェーに細かいアンジュレーションがあり、随所にバンカーや樹木などが効果的に配置され、徹底したマネジメントなくして好スコアが望めないといわれる「カメリアヒルズカントリークラブ」。
特に本大会では、ラフは長く、グリーンは硬くと、厳しいセッティングが多い。そして最大の敵は風である。昨季は瞬間最大風速20m/sの風が吹き荒れ、有力選手が軒並みスコアを崩した。木村の優勝スコア4アンダー（2021年優勝の菊地絵理香は20アンダー）をみても、一筋縄ではいかないコースということが分かる。
風が弱ければ伸ばし合い、風が強ければ我慢大会。つかみどころのないトーナメントのようでいて、実は法則性があった。以下は22年大会と21年大会の風速と、上位選手のフェアウェーキープをまとめたものだ。
優勝者はフェアウェーキープで他選手を上回っていることが分かる。特に風が強い日（22年2日目以降、21年最終日）、いかにフェアウェーキープできるかが、優勝への鍵になるとみていい。
整理すると、徹底したマネジメントに加え、風が強い時にティーショットでも2打目でもフェアウェーキープできる。すなわち、いろいろなショットのバリエーションを持っていることが必要だろう。こう考えると、ディフェンディング・チャンピオンの木村、19年大会の覇者・申ジエ（韓国）、メルセデス・ランキング1位の山下美夢有らが有力だ。
以下は3人の直近3年間のフェアウェー・キープ率の推移である。
いずれも76～78%台と安定しており、甲乙つけがたい。中でも木村は、今季出だしは予選落ちが多かったが、ここ2戦、4位タイ、5位タイと復調。この大会に向けてきっちり間に合わせてきた感がある。風が強ければなおさら、木村連覇の公算は高まりそうだ。
木村は、神谷そら、佐藤靖子との組み合わせで、1番から8時35分にスタートする。申は、藤本麻子、P.サイパン（タイ）とのペアリングで、1番から7時05分にティーオフする。山下は、桑木志帆、吉本ここねとともに、13時05分、1番スタートとなる。
上り調子ということで、あと二人挙げたい。ここ4戦でトップ3入り3回、一番の目標を今大会に設定していたという佐久間朱莉。ヨネックスレディス以降、アンダーパーのスコアを継続中の安田祐香だ。ともに初優勝が待たれる選手、悲願達成を期待したい。
■有力選手のペアリング
なお、有力選手の主なペアリングは以下の通り。
1番スタート／7:05／申ジエ（韓国）、藤本麻子、P.サイパン（タイ）1番スタート／8:15／川﨑春花、リ・ハナ（韓国）、松森彩夏1番スタート／8:25／上田桃子、木戸愛、西山ゆかり1番スタート／8:35／木村彩子、神谷そら、佐藤靖子10番スタート／7:15／佐久間朱莉、竹田麗央、イ・ボミ（韓国）10番スタート／7:55／吉本ひかる、若林舞衣子、村上瑞希10番スタート／8:15／金澤志奈、木下彩、奥山純菜10番スタート／8:25／渡邉彩香、櫻井心那、宮田成華10番スタート／8:35／岩井千怜、葭葉ルミ、大林奈央1番スタート／11:45／穴井詩、脇元華、髙橋しずく1番スタート／12:15／阿部未悠、蛭田みな美、藤田光里1番スタート／12:35／稲見萌寧、石井理緒、岩橋里衣1番スタート／12:55／岩井明愛、平岡瑠依、星野杏奈1番スタート／13:05／山下美夢有、桑木志帆、吉本ここね10番スタート／12:25／後藤未有、山内日菜子、植手桃子10番スタート／12:55／吉田優利、上野菜々子、池ヶ谷瑠菜10番スタート／13:05／小祝さくら、安田祐香、井上りこ
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文●河野道久
