【WRC】3年ぶり開催ラリー・メキシコが開幕 オィット・タナックが首位発進、トヨタのカッレ・ロバンペラは2位 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】3年ぶり開催ラリー・メキシコが開幕 オィット・タナックが首位発進、トヨタのカッレ・ロバンペラは2位

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【WRC】3年ぶり開催ラリー・メキシコが開幕 オィット・タナックが首位発進、トヨタのカッレ・ロバンペラは2位
  • 【WRC】3年ぶり開催ラリー・メキシコが開幕 オィット・タナックが首位発進、トヨタのカッレ・ロバンペラは2位

2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・メキシコは16日(日本時間17日)に開幕。メキシコのグアナファト市街地で2本のスーパー・スペシャル・ステージ(SSS)が行なわれ、フォードオィット・タナックが合計1分54秒2で首位に。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamカッレ・ロバンペラは1秒4差で2位につけた。

同じくトヨタのセバスチャン・オジエが4位、エルフィン・エバンスが6位、日本から参戦中の勝田貴元は9位で初日を終えた。

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■スウェーデンに続き、タナックが好調を維持

3年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したラリー・メキシコは、今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベント、ハイブリッド車両Rally1 HYBRIDが初めて挑むラリーとなった。メキシコは気温が非常に高く、標高も高いため、新しいクルマにとっては未知のチャレンジ、荒れた路面もマシンとタイヤにとって難敵だ。

16日(同17日)は、まず午前中にサービスパークが置かれるレオンから約20キロ離れた山岳エリアでシェイクダウンが行なわれた。WRCではヨーロッパ圏外でのテストが禁じられているため、標高2000メートルを超えるメキシコの道を Rally1 HYBRIDが走る初めての機会、貴重なテストと最終調整の場となった。全長5.52キロのシェイクダウンではロバンペラが、ヒョンデのエサペッカ・ラッピとベストタイムを分け合い、オジエは3番手タイム、エバンスは5番手タイムだった。

グラベルを激しく攻めるロバンペラ (C) Toyota Gazoo Racing WRT

その後、選手たちは色鮮やかな建物が街を覆いつくすグアナファトへと向かい、華やかな雰囲気のセレモニアルスタートに続き、夜8時過ぎから全長1.12キロのスーパーSS「ストリートステージGTO」を2本走行。その昔、銀鉱のために掘られた市街地の地下道が舞台となるこの名物ステージは、滑りやすい石畳の路面を走行する非常にトリッキーなステージとして知られているが、ロバンペラは2本連続で2番手タイムを記録。首位と僅か1.7秒差の総合2位でスタートを切った。

首位・タナックは「テストでグラベルを走らせるのは、まったくの初めてだったので、とにかくどれぐらい走れるかを探るのが重要だった。チームはハードワークをこなしてくれたが、いったいどれぐらいの速さが出せるかは、とにかくグラベルを走るしかなかった」とその難易度を口にした。

ロバンペラは「グアナファトからこのラリーが始まるのは特別な感覚です。多くのファンの皆さんが集まり、常にクレイジーな雰囲気に包まれています。このステージでラリーが始まるのは簡単なことではありませんが、良いタイムを出して乗りきり、楽しもうとしました。メキシコのような滑りやすいグラベル路面のラリーに戻るのは常に大きなチャレンジなので、今朝のシェイクダウンは非常に重要でしたが、クルマの開発は正しい方向に進んでいるようなので、今朝はかなりいい感触を得ることができました。それでも、金曜日は自分たちの前にラインが1本しか刻まれないので、きっと大変だと思います。土曜日からの戦いに加わるためには、金曜日に頑張って、いい位置につける必要があります」と今後の意気込みを語った。

ラリー・メキシコ・コース図 提供:WRC・TGR

競技2日目となる17日(同18日)のデイ2は、グアナファトの周辺に広がる山岳地帯が舞台、3本のステージを各2回走破する。そのうち全長29.07キロのSS3/6「エル・チョコラテ」はラリー・メキシコを代表するステージのひとつで、デイ2最長のステージでもある。

6本のステージを走り終えた後は、新ステージのSSS9「ラス・デュナス」、そしてレオンでのSSS10と、2本の距離が短いスーパーSSを走行する。8本のSSの合計距離は122.14キロ、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は381.29キロとなる。

■ラリー・メキシコ デイ1の結果

1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPUMA Rally1 HYBRID) 1m54.2s2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1.7s3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2.2s4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2.8s5 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2.8s6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +3.3s7 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3.4s8 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +3.7s9 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +4.1s10 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +6.1s

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文●SPREAD編集部

《SPREAD》
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