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野球の世界一を決めるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は11日、プールB・1次リーグ第3戦の日本対チェコ共和国の試合が行われ、結果だけ見れば侍ジャパンがチェコに10ー2で快勝となった。
しかし、日本は初回からチェコ先発のオンジェイ・サトリアに苦しめられた。
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■「チェコ代表の映画を作るべきだ」とバーランダー
この日、世界デビューを飾った佐々木朗希は初回、160キロを連発しつつ、ツーベースと味方のエラーで1点を献上。一方、サトリアは120キロ台のストレートとコーナーをつくチェンジアップのコンビネーションで、あっという間に初回を三者凡退で切り抜けてみせた。
3回の裏もツーベースの近藤健介を二塁に置き迎えた大谷翔平を、126キロのストレート、113キロのチェンジアップ、116キロのワンバウンドになるチェンジアップで3球三振と手玉に取るなど、日本のファンにチェコの野球を印象づけた。
大谷自身もこれには少し驚いたのだろう。ヘルメットが脱げるほどの強振で三振を喫し落胆。相手捕手がワンバウンドを取りそこねたため、振り逃げのシーンとなるが、これにも気づかないほど。一塁へ走るのも忘れるとは、野球偏差値の高い大谷としては、珍しいワンシーンだったではなかろうか。
これには大谷応援団長、米野球アナリストのベン・バーランダー氏も自身のSNSを更新、「これを目撃している自身の両目が信じられない」と三振動画をアップした。FOX SPORTSにバーランダー氏とともに解説を担当する相方のアレックス・カリー氏もこのシーンに「衝撃を受けた」とコメント。バーランダー氏はさらに「チェコ代表の映画を作るべきだ、10ドル出す」と発言、カリー氏から「たった10ドル!」と失笑を買うシーンも。
サトリアは試合後コメントを求められ、「世界が止まった瞬間だったよ」と自身の“偉業”を素直に喜んだ。
中盤にはチェコ投手陣を攻略した侍ジャパンだが、国際大会では何が起こるかわからないという教訓だろう。
この日、韓国がチェコに勝利したため、すでに3連勝している日本と2戦全勝中のオーストラリア以外に3勝以上が可能なチームはなく、侍ジャパンの準々決勝進出がすでに確定している。オーストラリアが日本に勝つと、進出チームが日豪で決定。韓国の敗退が決まる。オーストラリアは日本に負けても次のチェコ戦に勝利すれば、やはり進出決定となる。
日本は今日12日、4戦全勝に挑む。
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文●SPREAD編集部
■大谷応援団長も驚愕の3球三振
I can’t believe what I’m witnessing with my own two eyes.
Satoria strikes out Shohei Ohtani
— Ben Verlander (@BenVerlander) March 11, 2023