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第104回全国高校野球選手権大会は18日、準々決勝が行われ、第2試合で近江(滋賀)が7ー6で高松商(香川)を下し、2年連続でベスト4進出を果たした。
この試合エースで4番の山田陽翔は7回1/3を投げ、10奪三振。甲子園通算11勝目を挙げた。山田はこれで通算108奪三振。
これで早稲田実業の斎藤佑樹(元・北海道日本ハム・ファイターズ)が2006年までに記録した通算104個を抜き、歴代単独5位に浮上した。
なお、山田は準決勝以降の試合で三振を6つ奪うことができれば、歴代単独で3位に浮上する。
◆近江、山田陽翔が通算115奪三振で歴代単独3位に【通算奪三振10傑】
■金属バット導入前後の議論
甲子園での通算最多奪三振記録は、桑田真澄(PL学園)。前人未到の150奪三振を達成している。2位は島袋洋奨(興南高)。3位は113個で、柴田勲(法政二)と石井毅(箕島)*が並んでいる。このため山田は単独5位となる。
各紙の報道では、この柴田の記録が「金属バット導入以前」との状況で外されているようだが、バットに当たらない三振について、金属バット導入を条件として外したのだとすれば、論外だろう。
ちなみにひとつの大会における最多奪三振数では1958年、板東英二(徳島商)が記録した83個。2位は、2006年斎藤佑樹の78個。3位は2012年松井裕樹(桐光学園)の68個となっている。「金属バット導入以前だから」という理由で、坂東の記録を参考記録としてしまうのかは、疑問が残る。
*現在、養子縁組により木村竹志と改名。
■甲子園通算奪三振10傑
記録は2022年8月18日現在。
投手 | 学校 | 所属プロ球団 | 甲子園最高成績 | 出場年 | 奪三振 | 投球回 | 奪三振率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 桑田真澄 | PL学園 | 巨人など | 優勝、夏1,春1 | 1983〜85 | 150 | 197 2/3 | 6.83 |
2位 | 島袋洋奨 | 興南高 | ソフトバンク | 優勝、夏1,春1 | 2009、10 | 130 | 115 2/3 | 10.12 |
3位 | 柴田 勲 | 法政二 | 巨人 | 優勝、夏1,春1 | 1959〜61 | 113 | 103 2/3 | 9.81 |
3位 | 石井 毅(木村竹志) | 箕島 | 西武 | 優勝、夏1,春1 | 1978、79 | 113 | 138 1/3 | 7.35 |
5位 | 山田陽翔 | 近江 | 準優勝 | 2021、22 | 108 | 105 1//3 | 10.25 | |
6位 | 斎藤佑樹 | 早稲田実 | 日本ハム | 優勝、夏1 | 2005、06 | 104 | 106 | 8.83 |
7位 | 尾崎行雄 | 浪商 | 東映 | 優勝、夏1 | 1960、61 | 102 | 89 | 10.31 |
7位 | 田中将大 | 駒大苫小牧 | ヤンキースなど | 優勝、夏1 | 2005、06 | 102 | 91 1/3 | 10.05 |
8位 | 奥川恭伸 | 星稜 | ヤクルト | 準優勝 | 2018、19 | 100 | 87 1/3 | 10.31 |
10位 | 松坂大輔 | 横浜 | レッドソックスなど | 優勝、夏1 | 1998 | 97 | 99 | 8.82 |
10位 | 荒木大輔 | 早稲田実 | ヤクルト | 準優勝 | 1980〜82 | 97 | 141 | 6.19 |
◆近江、山田陽翔が通算115奪三振で歴代単独3位に【通算奪三振10傑】
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文●SPREAD編集部