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シカゴ・カブスの鈴木誠也は5日(日本時間6日)、敵地でのミルウォーキー・ブルワーズ戦に「4番右翼」で先発出場。第3打席に2戦連発となる勝ち越し6号2ランを放つなど5打数2安打3打点をマーク、打率は.257となった。チームは8ー3と快勝した。鈴木は5月下旬に左手薬指を痛め、負傷者リスト入り。その後、傘下3Aなどで調整を続け、前日の同カードで復帰。その試合でランニング本塁打を含め、マルチ安打を記録していた。
◆【実際の映像】鈴木誠也、復帰後2試合連続の6号ロケット弾にチーム公式サイトは日本語で「日本の皆さん、おはようございます!」
■内角攻めを克服「何とか入ってくれた」
2ー2の同点に追いつき、なお1死二塁のチャンスで回ってきた5回の第3打席。鈴木は相手先発右腕ジェーソン・アレキサンダーが投じた初球、ボール気味の内角シンカーを思い切り振り抜いた。打球は最短距離を飛び、左翼ポール際に着弾。打球速度は101マイル(約163キロ)で、飛距離は355フィート(約108メートル)だった。
シカゴのスポーツメディア『ブリ―チャー・ネーション』は、「セイヤ・スズキは前日、長期離脱から復帰した最初の試合でダイヤモンドを駆け巡るランニング本塁打を放った。だが、今夜のスズキはスプリントするよりジョギングでベースを回った方が楽だと判断したようだ」と記し、ジョーク交じりに2戦連発を称えた。
試合後、地元放送局『MARQUEE SPORTS NETWORK』のインタビューに応じた鈴木は本塁打を振り返り、「何とか入ってくれて良かった。インサイドを攻められて前の2打席は凡退していたので、多少なりとも(内角球は)頭にあった。相手投手も内角のボールを得意としていたので、その球を打てたのは良かった」と話し、遊ゴロとなった第1打席、右飛とした第2打席の反省を生かした打撃だったことを明かした。
■ロス監督満足「4月の頃のような調子」
鈴木は6回の第4打席でも左前適時打を放ち、第5打席は右飛に終わったが、この日は5打数2安打3打点だった。2試合連続マルチ安打を記録し、復帰2戦で4安打4打点を叩き出した鈴木について、デビット・ロス監督は「タイミングをうまく取れるようになったね。4月頃のように調子は良さそうだ」と目を細めた。また、チームメートのイアン・ハップも報道陣に向かって「彼を見たかい。信じられない男だ。ストライクゾーンから12インチ(約30センチ)外れた内角球を本塁打にしたよ」と切り出し、肘をたたんで捌いた技ありの一打に舌を巻いていた。
「とにかく早くこの場に戻ってきて、試合がしたいという気持ちが強かった。ここ1カ月は調子が上がらなくて悔しい思いをしていた。何とかここから巻き返せるようにやりたい」とコメントした鈴木。この2試合で9回打席に立ち、15スイングで空振りは0だった。4月の好調時をしのぐ状態で戻ってきたようだ。
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文・SPREAD編集部