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1着馬に高松宮記念の優先出走権が与えられるオーシャンS。過去10年、1番人気の成績は【3-3-1-3】で複勝率は70%を誇るものの、5~11番人気が5勝をマーク。2012年には9→5→14番人気の決着で3連単の配当は260万超えと大荒れになることも珍しくはない。
また、オーシャンS勝ち馬は次戦の高松宮記念で一度も馬券内に好走したことがなく、2020年の勝ち馬ダノンスマッシュは高松宮記念で10着、19年覇者モズスーパーフレアは15着に大敗してしまっているように、中山と中京では求められる適性が異なってくる。
高配当の立役者となっているのは中山巧者の伏兵。今年はスプリント重賞で2勝を挙げているビアンフェと近走で安定した成績を収めているナランフレグが人気を分け合う形となりそうで他は大混戦のオッズとなりそう。それでも前走のレース内容と中山適性を勘定しながら「穴馬」を発掘することが攻略のポイントとなる。
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■デトロイトテソーロ
2走前のみちのくS(3勝クラス)を勝利しオープン入りを果たし、昇級初戦となった前走の北九州短距離Sでいきなり2着に好走するなど持ち前のスピードを活かす競馬での好走が続いている。
また、デビュー戦以降の全てのレースで4角5番手以内で競馬を進められているようにゲートと二の脚が非常に速く、テンの1ハロンは12秒を切るようなラップを刻むことも珍しくはない。
スプリンターにとって最大の武器となるスタートと二の脚の速さが昇級後の前走でも通用の余地があっただけに、充実期を迎えた5歳牝馬による初重賞Vがあってもいい。
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著者プロフィール
山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。