【皐月賞/騎手データ】人気3頭に騎乗する横山武史、川田将雅、ルメールの中で“買い”は | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【皐月賞/騎手データ】人気3頭に騎乗する横山武史、川田将雅、ルメールの中で“買い”は

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【皐月賞/騎手データ】人気3頭に騎乗する横山武史、川田将雅、ルメールの中で“買い”は
  • 【皐月賞/騎手データ】人気3頭に騎乗する横山武史、川田将雅、ルメールの中で“買い”は

18日は中山競馬場で皐月賞(GI、芝2000m)が行われます。2021年の牡馬クラシック初戦で「最も速い馬が勝つ」と古くから言われているレースです。


今年は若葉Sの勝ち馬アドマイヤハダル(牡3、栗東・大久保)、ハイレベルだった共同通信杯の勝ち馬エフフォーリア(牡3、美浦・鹿戸)、昨年の2歳王者ダノンザキッド(牡3、栗東・安田隆)の3頭が前日段階で人気となりました。


そこでアドマイヤハダルに騎乗するC.ルメール騎手、エフフォーリアに騎乗する横山武史騎手、ダノンザキッドに騎乗する川田将雅騎手の騎手データを比較。


なお、横山武史騎手を含む4騎手が皐月賞初騎乗のため、皐月賞の過去データ以外にも、中山芝2000m戦の過去データ、中山重賞の過去データを用い分析を行っています。


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■『皐月賞』は北村友一騎手に一発の可能性 M.デムーロ騎手、川田騎手も優秀


まずは2000年以降(2011年の東京開催を除く)の皐月賞の成績データを基に、今年の皐月賞に乗り鞍がある騎手の成績を表にまとめています。


[2000年以降]皐月賞の騎手別成績(2011年の東京開催を除く)


横山武史騎手は皐月賞初騎乗のため、このデータから良し悪しを計ることはできません。


過去に騎乗経験がある騎手のデータを見ていくと『皐月賞』は騎手の優劣がはっきり出やすいレースのようです。馬券圏内が期待できるの一部の騎手だけで、そのうちM.デムーロ騎手、川田将雅騎手が人気と着順のバランスに優れ、連対率も50%という高い数値を記録。とりわけM.デムーロ騎手は現役最多となる4勝を挙げている皐月賞男。騎乗馬のグラティアス(牡3、美浦・加藤征)は侮れない存在かもしれませんね。


そして、騎乗回数は少ないものの、人気と着順という観点から警戒しておきたいのがラーゴム(牡3、栗東・斉藤崇)に跨る北村友一騎手です。2009年の皐月賞では15番人気のシェーンヴァルトをあと一歩の4着まで導き、2012年の皐月賞では18番人気のスノードンで人気を大きく上回る10着に駆けていますね。ここまで馬券圏内突入こそありませんが、一発の可能性はありそうです。


一方、心許ない成績となったのが、今や日本競馬の顔であるC.ルメール騎手。2019年のサートゥルナーリアこそ優勝に導けていますが、残る5回の騎乗では全て人気を下回る着順に終わっています。2015年のサトノクラウン(1番人気6着)、2016年のサトノダイヤモンド(1番人気3着)と、2年連続で1番人気に応えられなかったケースもあり、C.ルメール騎手だから買いと皐月賞で判断するのは危険かもしれません。


■中山芝2000mなら横山騎手は優秀 川田騎手、ルメール騎手は許容範囲


続いて2000年以降の中山芝2000m戦の成績データを基に、今年の皐月賞に乗り鞍がある騎手の成績も表にまとめています。


[2000年以降]中山芝2000m戦の騎手別成績

ここで横山武史騎手の細かな成績を確認できるのですが、この舞台では人気と着順のバランスに優れ、連対率も背負う人気を思えば優秀です。

そして川田将雅騎手、C.ルメール騎手は人気に比べると着順は落ち込んでしまいますが、ともに高い連対率を記録できていることから、この内容なら許容範囲と言えそうですね。


一方、皐月賞で優秀な成績を残せているM.デムーロですが、対象の範囲を中山芝2000m戦に広げると、ガクッと成績が落ち込みます。極論となりますが、皐月賞ならM.デムーロ騎手、皐月賞以外の中山芝2000m戦ならC.ルメール騎手を狙うのが正しい選択なのかもしれません。


■『中山重賞』で穴なら嶋田純次騎手 横山騎手、川田騎手も優秀


最後は2000年以降の中山重賞の成績データを基に、今年の皐月賞に乗り鞍がある騎手の成績を表にまとめています。


[2000年以降]中山重賞の騎手別成績


3騎手の前にまず触れたいのがアサマノイタズラ(牡3、美浦・手塚)に騎乗する嶋田純次騎手です。


中山重賞で馬券に絡めたのは今年のスプリングS(アサマノイタズラに騎乗し2着)の1度だけですが、実は過去5回の騎乗で全て人気以上の着順を確保しており、人気以上の走りが期待できる騎手のひとり。デビュー11年目で今回がGI初騎乗。ここでも人気以上の好走を見せてくれるかもしれませんね。


そして連対率こそ10%を切ってしまいますが、横山武史騎手は中山重賞でも人気と着順のバランスに優れています。また川田将雅騎手も人気と着順のバランスは悪くありません。背負う人気を思えばここも許容範囲でしょう。


一方、人気に比べると着順の落ち込みが目立つのがC.ルメール騎手。連対率は35.0%と高い数値を記録できているものの、皐月賞でも同様の傾向でした。中山重賞はそこまで得意ではないようです。


さて、皐月賞の過去データ、中山芝2000mの過去データ、中山重賞の過去データからは……


・皐月賞なら⇒M.デムーロ騎手、川田将雅騎手


・中山芝2000mなら⇒横山武史騎手、川田将雅騎手、C.ルメール騎手


・中山重賞なら⇒横山武史騎手、川田将雅騎手


以上のように導くことができました。


人気3頭に騎乗する3騎手の中ではデータ的にC.ルメール騎手を強く推すことはできません。


そのため、横山武史騎手、川田将雅騎手の2名を買える騎手としてピックアップ。


先週の桜花賞では横山武史騎手の経験不足を指摘しましたが、中山芝2000m戦、中山重賞ともある程度の結果が出ているようであれば、ここで切る必要はなさそうです。


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著者プロフィール


伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部


秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。

《SPREAD》
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