WBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥は、11日に行われたチャリティボクシングイベント「LEGEND」でも比嘉大吾相手にその実力を余すことなく発揮した。
海外でもその評価を確立している井上に対して、以前より“因縁”のあるWBC世界スーパーバンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)が改めて井上戦への意欲を語っている。
◆井上尚弥vs比嘉大吾の“ガチスパー”を海外メディアはどう報じたか「チャリティのムードでは…」
■ネリが井上に“宣戦布告”
これまでに体重超過や禁止薬物の陽性反応を出すなど、ネリの振る舞いはしばしばし“悪童”とされてきた。2020年9月には、アーロン・アラメダ(メキシコ)戦での判定勝ちで、2年7か月ぶりに世界王座に復帰。現在まで31戦無敗と記録を伸ばしており、次戦はWBA世界スーパーバンタム級正規王者ブランドン・フィゲロア(米国)との試合が予想されている。
そんな中、ネリは海外専門メディア「No Puedes Jugar Boxeo」のインタビューに応じている。
ネリは4階級制覇王者のサウル・アルバレス(メキシコ)などの指導を行う「カネロ・チーム」のトレーナー、エディ・レイノソ氏と袂を分かったが、現在はティフアナで調整を行い新チームの全容もまもなく明らかにするとしている。
また、次戦とされるフィゲロア戦を見据えながらも、井上との戦いへの意欲を語っている。
「多くの人々が俺とイノウエの対戦を望んでいるが、物事には段階というものがある。
まずはフィゲロア戦。おそらく(井上とは)その後だ。もし、俺とイノウエが戦うことがなければ、それはプロモーターが望まないってことだ。俺はここにいる、もしイノウエが望むなら明日にでも戦う用意はできてる」
井上の次戦はIBF世界同級1位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)との指名試合が濃厚とされており、またネリとの一戦には井上がスーパーバンタムに昇級する必要がある。一方のネリも今後、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国)と激突する可能性が指摘されており、「井上vsネリ」は実現までもう少し時間がかかりそうだ。
文・SPREAD編集部