2019年現在、プロ野球界には「読みが同じで漢字が1字違い」という、同姓同名に限りなく近い2人の選手がいる。
その2人とは、福岡ソフトバンクホークスに所属する福田秀平選手とオリックス・バファローズに所属する福田周平選手のことだ。
このたび、福岡ソフトバンクホークス(以下SB)とオリックス・バファローズ(以下Bs)の公式ツイッターにて、お互いに向けたメッセージ動画が公開された。
動画によると、2人は昔からお互いを意識していた様子。意外な関係性が浮かび上がった。
高校時代から知る選手のプロ入りに感慨深げ
どうやら、SB福田選手はBs福田選手のことを「名前が近い野球選手」ということで注目していた様子。
SB福田選手によると、Bs福田選手のことは「ずーっと知っている」とのこと。なんと、Bs福田選手が広陵高校にいた事から存在を認知していたらしい。
SB福田選手が高校生だったのは2004年から2007年まで。Bs福田選手が高校生だったのは2008年から2011年まで。すなわち2人は高校時代が重なっておらず、高校野球での対戦経験も無いはずだ。
SB福田選手にとって、当時のBs福田選手は「単なる同姓同名の高校生」。それでも、約10年前から築き上げた不思議な関係といえよう。
同じチームに入ってきたらどうなるんだろう
さらに、SB福田選手は意外なエピソードを明かしてくれた。
2017年、当時社会人野球でプレーしていたBs福田選手は都市対抗野球でMVP(橋戸賞)を獲得。当然、将来のプロ入りも現実味を増した。
このBs福田選手の活躍を見て、SB福田選手は「同じチームに入ってきたらどうなるんだろう」と想像しドキドキしていたという。
確かに、同姓同名の選手が同じチームにいたらアナウンスなどに混乱が生じる可能性が高い。
そんな想像までしていたBs福田選手は2017年のドラフトでオリックスに入団。高校時代から知っているということもあり、SB福田選手も「まさか同じプロ野球でできると思いませんでしたし……」と感慨深げだった。
マニアックな記録を即答
一方、Bs福田選手は「勝手に親近感、湧いています」とのこと。やはりSB福田選手は意識する存在のようだ。
SB福田選手の印象を聞かれると、「盗塁の日本記録を持っていることで……」とコメント。しかしこの記録、「32回連続盗塁成功」という比較的マニアックなものだ。
偉大な記録であることには間違いないが、 盗塁王のように大々的な表彰が行われたものではない。
この情報をすぐに答えられるあたり、Bs福田選手もSB福田選手のことを相当意識していたのかもしれない。
2人のフクダシュウヘイ
両動画の締めは、同じプロ野球界で戦う2人による、お互いへの激励だった。
SB福田からBs福田へは「お互いに良いプレーをして、ファンを惑わせましょう。『どっちの福田がいいプレーしたんだ』と」と、同姓同名ならではの盛り上げ方を提案。
Bs福田選手からSB福田選手へは「日本球界にフクダシュウヘイという名前を轟かせられるように、お互い頑張りましょう!」とをエールを送っていた。
ひょんなことから始まった数奇な関係。同姓同名という繋がりしかなかった2人も、今では同じグラウンドでプレーすることもある関係だ。
今後の2人がどんなステージで活躍することになるのか、これからも目が話せない。