サッカー女子日本代表、籾木結花(もみきゆうか)選手は、トップアスリートでありながら、普段は慶應義塾大学に通う女子大生としての顔も持つ。
籾木選手が所属している「日テレ・ベレーザ」は2018年シーズン日本女子サッカーリーグ、なでしこリーグ1部において優勝。日本屈指の女子サッカーチームとして存在感を発揮している。
そんな籾木選手は、大学生として二足のわらじを履くことにより、得られる成長もあったことを明かしてくれた。
大学で視野を拡大
「やりたいことが明確にわかっている学生の中には、起業している方もいる」と籾木選手は、大学生ならではのエピソードを語る。
慶應義塾大学に通いながらサッカー選手を続ける籾木選手にとって、同年代がビジネスで活躍することに大きな衝撃を受けたようだ。サッカーだけでは得られなかった考え方が身についた貴重な体験であったと振り返っていた。
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(c) NIKE
籾木選手自身も「慶應に通っていなければ体験することはなかった」と内容の濃い大学生活であったことを明かした。
さらに、籾木選手はスポーツビジネスを専攻する研究会に3年間所属。専攻する競技は違えど「目指すゴールは一緒」とメンバーと共に学業に専念していた大学生活を思い返していた。
「このメンバーたちとご飯に行くときは、スポーツに関する話や、“今読んでいる本が競技にも活かせるのではないか?”と議論していました」と各々の意見を取り入れる場も設け、サッカーにおいてもプレーの選択肢の幅が増えた有意義な時間であったことを明かした。
青春を感じた高校時代
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(c) NIKE
籾木選手は中学、高校在学時には代表遠征のため、なかなか学校行事に参加できず「高校生らしい行事という行事には、ほぼ参加できなかった……」と、普通の学生では考えられないような経験をしていたことを告白。
そんな多忙な日々を送る中でも、籾木選手は高校生活に青春を感じていたという。
「校則がほぼないくらい自由な高校に通っていたので、個性豊かな友人に恵まれました。そんな友人たちと過ごした休み時間での他愛もない会話には、一番青春を感じていました」
過去には苦い思い出も?
「代表活動で1ヶ月も学校に行けなかった事もあり、勉強面では苦労した」という籾木選手。高校時代にはスマホの普及などもあり友人にノートの写真を随時送ってもらい、授業に出席できない分の遅れを取り戻していたそう。
しかし中学校時代はスマホや携帯電話を持っている友人が少なく、授業の内容を連絡する手段がなかった為、1ヶ月の遅れを取り戻すことには非常に苦労したとのこと。
中学、高校を振り返り「学生生活はいろいろな人の支えがあった」と文武両道のイメージがある籾木選手の意外な一面も語ってくれた。
幼馴染との再開は成長の材料
籾木選手は、幼少期に所属していた「バディFC」のチームメイトと高校入学時に偶然にも同じクラスになり、劇的な再会を果たした。「幼馴染との再開は非常に大きな刺激になった」と籾木選手は嬉しそうに話した。
その幼馴染である選手は今年からJ3のチームへの加入が内定しているとのこと。高校を卒業した今でも2人は仲がよく、お互いのプレーについて語り合い、サッカー選手としての意識を高めあっているほどだという。籾木選手は「いつかお互いに日の丸を背負えるようになりたい」と目標を掲げていた。