スポーツライブストリーミングサービスを展開する「DAZN(ダ・ゾーン)」が、サービス開始から1周年を迎えた。今シーズンより、長期のJリーグ放映権契約を締結した。
現在は、ドイツ、スイス、オーストリア、カナダ、日本の5カ国で展開されている。
Jリーグ放映の品質改善
Jリーグ中継のサービス開始直後は、通信速度を心配する声が挙がっていたが、6台だったカメラは16台に増加。さらに、最大3試合を観戦できる「Jリーグ・ゾーン」を提供するなど品質改善に努めてきた。
テレビサービスの充実
放映権がDAZNに移った直後、「テレビで見ることができなくなるのか」という問い合わせが各クラブに相次いだという。テレビサービスの充実のため、今月から「PlayStation3」および「PlayStation4」での動画配信への対応を開始。
テレビの大画面でスポーツを楽しむファンのための間口を広げた。CEOのジェームズ・ラシュトン氏は、「スマートフォンやタブレットサービスだと思われがちだが、私たちはテレビサービスを行っている」と主張した。
さらなるコンテンツ拡充へ
コンテンツの拡充も絶やさない。ドイツ、スペイン、イタリア、フランスの各国リーグに加え、イングランド・プレミアリーグの中継が今月12日からスタート。日本で唯一欧州5大リーグが観戦可能なサービスとなった。
また、世紀の一戦として注目されたフロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーの試合を独占生中継するなど、精力的にコンテンツを拡充しているDAZNだが、ジョームズ氏は「コンテンツの価格を変えるつもりはない」と明言。
「手軽な価格でアクセスできることを続けたい。価格を変更しなくてはならないほどの権利を買うつもりはないと考えている」と語った。
登録者数を明確にしていないが、日本の登録者数は100万人を超えており、DAZNの日本市場は「計画通りに進んでいる」という。マルチデバイスでスポーツ中継を見るという、日本に馴染みのなかったスタイルを確立させた一方、日本人プレゼンターや解説者を起用するなど、日本人に合わせたサービス提供を行っている。
今後はコンテンツ拡充、パートナーシップ強化、そしてスポーツファンとの草の根レベルの交流に注力していくと意気込みを見せていた。
《山本有莉》
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