東京五輪で追加されるのは3×3バスケットボール、卓球のミックスダブルス、トライアスロンリレー、自転車のトラック種目であるマディソンなど16種目。この中に採点種目であるBMXフリースタイル「パーク」も加わった。男女平等の原則、全体出場者数の維持などの五輪規定をふまえ、BMXフリースタイル「パーク」の参加枠は男女各9人で、そのぶんBMXレースが男子32から24になるなど調整される見込みだ。
BMXフリースタイル「パーク」は2016年から国際自転車競技連合(UCI)の正式種目となり、UCIが主催する大会としてワールドカップが年間全5戦行われることになった。そして2017年11月には世界選手権が初開催される。
BMXは1970年代に米国カリフォルニア州で子どもたちが遊び始めた20インチ車輪の自転車。一斉にスタートして着順を競うのが北京五輪から採用されているBMXレース。これに対してフリースタイルは各選手がトリックを出し合って採点で優劣をつけるスポーツだ。
BMXフリースタイルはさらに主な競技として3つに分けられる。平らな場所でフィギュアスケートのようにトリックを行うフラットランド。ハーフパイプ状のジャンプ台を使って空中でトリックを見せるバート。そして東京で五輪種目となったのがパークだ。幅15m・奥行き25mを最小限に、どちらも60mを超えないフォールドに木製あるいはコンクリート製のさまざまなセクションを配置する。この人工セクションを使って宙返りするなど、いかに難易度の高い技を決めて高得点をたたき出すかで争われる。
ジャンプ中に縦回転のバックフリップ、横回転の360などに挑戦し、自転車だけを回転させるテールウィップやハンドルを回すバースピンなどを組み合わせて、高難度の技を連続的にくり出していく。審判団の採点基準は難易度と完成度を重視。難易度の高いトリックでもランディング時に転んでしまうと20点減など細かくて規定されている。難易度の高いトリックをミスなく、どれだけメイクできるかがで勝敗が決まるスポーツだ。
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BMXフラットランドの中村輪夢は、東京五輪の注目選手
日本には15歳の中村輪夢(りむ)ら国際大会でメダル獲得が期待される若手選手が多く、いま最も注目されている種目である。京都出身の中村は父がBMXショップを経営し、幼少期から競技を始めた。国際大会の年齢別クラスで優勝した実績もあり、今季から積極的に海外主要大会を転戦していく。五輪出場枠は男女各9選手という狭き門になる見込みだが、出場権を得ればメダル獲得の可能性は極めて高い。
五輪の正式種目となったことで統括団体の日本自転車競技連盟が公認や主催大会を開催。9月17日には山形県寒河江市で日本フリースタイルBMX連盟主催のジャパンカップが公認大会として、12月には日本自転車競技連盟主催大会としては初となる全日本選手権が岡山県で開催される予定。