則本昂大がエースの意地、10個目の三振は3安打の筒香嘉智から「取りたかった」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

則本昂大がエースの意地、10個目の三振は3安打の筒香嘉智から「取りたかった」

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野球ボール イメージ
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決め球は真っ直ぐだった。この日106球目のボールがストライクゾーンを通って嶋基宏のミットに収まると、打席の筒香嘉智は小さく天を仰ぎ、マウンドの則本昂大は頷いた。

則本が自身の持つプロ野球記録を更新して8試合連続二桁奪三振を記録した瞬間である。3球目に152キロの真っ直ぐを外角に投げたあと、一度首を振って今度は内角にストレート。その球に筒香はバットが出なかった。

この試合では変化球をとらえられ筒香に3安打されていた則本。そのこともあり、「正直なことを言えば10個目を筒香選手から取りたかった」と三振を狙いにいった。ヒーローインタビューでは、「やっぱり日本の4番を背負った素晴らしいバッターですし、3安打打たれていたのでなんとか一矢報いたいと思っていました」と達成感に笑みがこぼれた。

■磨きがかかった直球に新球スプリットの威力

楽天の梨田昌孝監督は則本の成長した点に、「昨年よりストレートが速くなった」ことを挙げている。

「昨年より相当速くなりましたし、その性能といいますかコントロールも良くなりました。そこにスプリットが良い高さに決まり、ヒザから下で空振りが取れる」

ストレートの質が向上したことと、今シーズンから投げ始めたスプリットの威力により奪三振能力に磨きがかかった則本。だが、ストライクゾーンで勝負できる決め球を得た利点は、単に三振の数が増えただけにとどまらない。

「(今年は)球数をそれほど要さず3、4球で三振を取ったりしていますね。昨年は6、7球かかって完投すると140球近くいっていたと思います」

全体的に球数の抑制が効き、先発ローテーションを維持しながら結果も残せていると喜ぶ梨田監督。岸孝之とのWエース体制にも自信を深めていた。


チームの連敗を止める完投勝利でもあった則本のピッチング。エースの好投にファンからは「やはり、頼りになるエースだよね」「これから記録が更新していけますように…熱い声援を送り続けます」「筒香への投球はしびれました」「すごい記録が観られて本当に嬉しいです!」「則本すごい!おめでとうございます」などの声が寄せられている。
《岩藤健》

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