アスリート向けのライフログバンドをカジュアルな腕時計タイプにデザインして新登場した「vivomove(ヴィヴォムーブ)」。一目でわかりやすいシンプルなステップバーが文字盤の左側に、動きがない時間を表示するムーブバーが右側にあって、それらをチェックすることで毎日の活動量が分かる。
シンプルデザインのvivomoveはベーシックな機能だけを搭載したライフログバンドだ。ステップ(歩数)から1日の運動量を計算し、健康維持・増進に役立てていく。心拍モニターやGPSが搭載されたマルチスポーツウォッチとは使用する目的が異なるが、人間の基本的な動作となる「ウォーキング」をすることを提案し、「継続する」というモチベーションとなるアイテムである。
◆昨日の自分を超えるための「ターゲット歩数」
vivomoveが備えた機能の1つに「1日のターゲット歩数」というものがある。購入時にはデフォルトでその数値が1万歩に固定されているが、それをクリアしたら自動的にターゲット歩数が増え、クリアできなかったら減る。つまり毎日が「昨日の自分を超える」ことが目標となるのだ。スマホの「Garmin Connect mobile(Android/iOS)」アプリ、あるいはパソコンのクラウドサイト「connect.garmin.com」でターゲット歩数を変更して、自分にとって無理のない目標値に設定することもできる。
歩きが少なかったときは帰宅時に一駅前で下車して歩いて帰るなどしてカロリー消費を促進するなど、活動力アップにつなげる動機付けのアイテムとなる。アプリやクラウドサイト内では目標の達成状況や合計ステップに応じてバッジを獲得できたり、ネット上に集まった人たちとステップ数を競えるスコアボードがあるので、毎日楽しみながら続けられる。
◆スマホとの同期の仕方、他モデルよりも簡単
画面上には目標達成率と運動を促すムーブバーしか持たないvivomoveだが、さまざまな活動データが本体内で計測していて、スマホかクラウドサイトにデータ転送することで確認することができるのが特徴だ。データを転送することは「同期」という。この同期をするためにはあらかじめいくつかの作業を済ませておく必要がある。
まずはスマホの「Garmin Connect mobile」アプリの利用方法。Android、iOSともにダウンロードサイトから手持ちのスマホにインストールし、アプリを起動させ、初めて利用する場合はアカウント登録(登録済みの場合はサインイン)。Bluetoothがオフになっている場合はオンにする。続いてアプリの設定ページから「ガーミンデバイス」を選び、「vivo」→「vivomove」と選んでいく。そしてvivomoveのリューズ(クラウン)を3秒間プッシュすればスマホとペアリング完了。ここまで済めば、次にvivomoveのリューズを1秒間プッシュすれば同期される。
他のガーミンデバイスの場合はデバイス側の各部ボタンを動かして「設定ページ」からBluetoothボタンを選択し、ペアリング設定のためのパスワードを入力したりする必要がある。vivomoveはシンプルなだけにこのあたりの作業は不要だ。同期のやり方は他のモデルよりも簡単だと感じた。
◆パソコンでも詳細を閲覧可、健康なライフスタイル構築に役立つ
続いてパソコンを使ったクラウドサイトの利用方法。ガーミン社が提供する「connect.garmin.com」というサイトをブラウザで表示し、ユーザー登録などの設定を済ませる。そしてBluetoothを使ってパソコンと同期させる。USBで充電するタイプのガーミンデバイスはUSBケーブルを使って同期することもできるが、電池タイプのvivomoveはこれができない。スマホでもパソコンでもどちらかで同期したら、あとはどちらでも同じデータを閲覧できるのでとても便利だ。
こうしてvivomoveで取得した活動量をパソコンで見てみよう。まずは1日の歩数状況がわかる。棒グラフによって週間単位、月間単位の総歩数も表示される。また、15分ごとにどれだけ歩いたかが棒グラフで表示されている。デスクワークなどで歩いていない時間は赤い帯で表示される。また睡眠時間も表示されるが、さらにその詳細として眠りの深さの指標となる「深い睡眠」と「浅い睡眠」の時間帯、そしてその割合が確認できる。睡眠中の動きもチェックされている。寝返りが多いときはおそらく浅い睡眠で、夜中にトイレなどに起きたときはグラフが一気に上昇するので一目瞭然だ。
体重は手入力だが、継続的に記録することで活動量との相対性を突きとめることにつながる。vivomoveはライフログ機能を最低限に表示するシンプルデザインなのだが、隠れた機能は多く、健康で快適なライフスタイルの構築をサポートしてくれるはずだ。
《山口和幸@レスポンス》
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