東京デザインウィークが開幕した。東京は神宮外苑で開かれている。自由なデザインの発想に集まった出展社、団体の中にナイキがある。
ナイキは「AIRの無限の可能性」として歴代のエア搭載シューズを展示している。古くはジョーダン1から、2017年のモデルまでを一斉展示しているブースで、技術の進化を知ることができる。
デザインは大抵陳腐化が早いが、限られたデザインは数年や数十年というスパンで価値を保持し続ける。息の長いデザインが必ずしも総合的に優れたデザインということもないのだろうが、息が長いという特徴だけでも稀有な存在だ。
ナイキのシューズはそうした意味で、息が長い。価値を保ち続けている背景には、継続的なマーケティングや企業としての生存戦略が結果を出していることも大いに寄与しているはずで、デザイン単体の価値も去ることながら、マーケティングやビジネス面での継続的な成功が、デザイン面での息の長さにつながっているとも考えられる。
一見すると、デザインは商業的な側面とは対極にあるようにみえる。しかし経済的な継続性、つまりお金無くしてデザインはなく、ビジネス面とデザイン面でのバランスこそが、継続性を生み出すことは、疑いないということがナイキの成功を見るとよく分かる。
東京デザインウィークの会期は、前期が2016年10月26日 ~ 10月31日、後期が11月2日 ~ 11月7日。
《編集部》
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