【GARMIN ForeAthlete 735XT J インプレ前編】トライアスリート向け上級モデル | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【GARMIN ForeAthlete 735XT J インプレ前編】トライアスリート向け上級モデル

ウェアラブル 国内
PR
215x180ピクセルのカラーディスプレイ。サイズは直径31.1mm
  • 215x180ピクセルのカラーディスプレイ。サイズは直径31.1mm
  • 一定時間歩いていないと、画面左に歩行を促す赤いラインが出現する
  • シンプルな標準画面。Connect IQアプリでウォッチフェイスをカスタマイズできる
  • 心拍数はグラフ表示され、練習中や終わったあとに手元で確認できる
  • 調節が自在なラバーバンドで手首にしっかりと装着したほうが心拍数の誤差がない
  • ライフログ機能で1日の歩行数とその達成率を瞬時にチェックできる
  • 過去7日間の平常時心拍数(RHR)の平均を棒グラフでチェック
  • 心拍計はそのときの心拍の他に平常時心拍数、最低と最高、過去4時間の推移が表示される
ランニング用ウォッチのForeAthlete(フォアアスリート)シリーズに、手首での心拍数測定機能とGPSを搭載し、マルチスポーツに対応した最新モデルとしてForeAthlete 735XT Jが登場した。水泳、自転車、ランをトレーニングするアクティブなトライアスリートにピッタリだ。

◆他機種にはない最新機能搭載

40.2gの軽量ウォッチの中にコーチング機能が搭載され、仮想レースも設定できるのが魅力の最新ガジェット。有酸素系の三大アウトドアスポーツであるランニング、サイクリング、水泳をトレーニングあるいはレースするときに役立つデータ集積ができる。そんな特徴からトライアスロン愛好家に最も重宝するアイテムだ。XTは「クロストレーニング」の略だと思うので、トライアスロンに限らずランニング、サイクリング、水泳を単一トレーニングで、あるいは組み合わせてトレーニングする人すべてにうってつけ。Jは「日本版」という意味がある。

ランニング用のForeAthleteシリーズは3ケタの品番がつけられている。200番台が中級グレード、600番、700番と数字が大きくなるにつれて上位モデルとなる。数字の2ケタ台の「3」は各グレードの現時点における最先端モデルという意味。そして1ケタ台に「5」がつけば光学式心拍機能を搭載しているという意味だと推測できる。

2016年夏に登場したForeAthlete 735XT Jの購入を検討している人が比較するモデルとしては、同年春に発売されたForeAthlete235Jがある。どちらも光学式心拍計を備えたトライアスリート向けモデルで、本体サイズと重量はほぼ同じ。ディスプレイの大きさと表示も同じ。どちらも5ボタンを搭載し、操作方法はほぼ共通だ。ForeAthlete235JになくてForeAthlete 735XT Jにあるものは、アドバンスドランニングダイナミクス機能とバーチャルペーサー、ストレススコア、乳酸閾値(にゅうさんいきち)だ。

◆別売ハートレートセンサー…使いこなすには少し敷居が高いか

アドバンスドランニングダイナミクス機能とは接地時間バランス、歩幅、上下動比などを数値化して、無駄のない力で走れるようにするトレーニング機能だ。これまでにもランニングダイナミクス機能を搭載したモデルは定評があったが、それがさらに進化したことにより、呼び方がアドバンスドランニングダイナミクスとなった。ランニング時に身体がどれくらいの幅(cm)で上下動しているか、ピッチや左右の足の接地時間を数値で確認することで、無駄な体力消耗や足への負担が大きいフォームを改善するサポートをしてくれる。

ただし別売のハートレートセンサー HRM-Runや HRM-Triを追加投入する必要がある。手首計測の光学式心拍ガジェットで、どうやってランニング時の上下動を計測できるのかなと思ったけど、やっぱり胸センサーベルトを使用しないと無理なのだ。メーカーサイトに小さく掲載されている注意書きがここでは意外と重要なのである。

このアドバンスドランニングダイナミクス機能を駆使すれば素晴らしいデータが数値として表示されるのだが、これらを分析して理想的なランニングフォームに修正するためにはかなりの専門知識が必要なことも確かだ。専門コーチの指導を受けるアスリートにはとてもいい機能である。

◆手軽に使えて便利なバーチャルペーサー

コーチの指導を受けない一般の人たちにもオススメできる機能がある。設定したペースや速度で仮想のパートナーが走行するバーチャルペーサーだ。バーチャルパートナーと記述されていることもある。画面上に色つきで表示されているのが仮想の自分自身。コースをあらかじめ設定し、前回実走したタイムより先行している場合はこのイメージが前方に、遅延している場合は後方に表示される。またペースを入力設定することもできるので、前回実績がなくても使える。

ストレススコアは身体のどれくらいの負荷がかかっているかを数値で示すもの。ストレスとは負荷のことで、1から100までのレベルで示される。数字が小さいほど運動強度が低いという意味だ。数字だけでなく4色のカラーゲージでも表示されるので、トレーニング中に画面をチラリと見て確認できる。グリーンはストレスが低い、イエローはモデレート、オレンジは高い、レッドはとても高いことを意味する。

乳酸閾値(にゅうさんいきち)は、運動がある強度に達するとスピードが維持できないレベルのことで、一般に「バテる」と言われる限界値のこと。運動能力を高めるにはこの値を高めればいいわけで、トレーニングの1つの指針となる。

ForeAthlete630Jも比較対象モデルとなる。アドバンスドランニングダイナミクスなどの搭載機能は似ていて、ForeAthlete 735XT Jにある光学式心拍機能とスイムモードがない。ただし別売のハートレートセンサーを購入すればForeAthlete630Jでも心拍計機能が稼働するし、本体とハートレートセンサーがセットになったキットも販売されている。ForeAthlete630Jはタッチパネルディスプレイを採用したモデルでもある。
《山口和幸@レスポンス》
page top