スマホの最終形態はロボット?…モバイル型ロボット電話「ロボホン」発売
「新しいライフスタイルを提案したい」という想いから開発を進めてきた開発パートナーのロボットクリエイター・高橋智隆氏は現在の状況について、「現在、人工知能の話題は盛り上がっているが、我々の暮らしの中で身近とされるのはせいぜい掃除ロボット。今後、我々の暮らしの中にどうロボットが入ってくるのか。これは誰にもわからない。秋葉原に行けばロボット専門店はあるが、マニアックすぎてハードルが高い」と話す。
そんな社会の中で高橋氏が着目したのが、コミュニケーションツールとして生活の一部になっているスマートフォンだ。もはや成熟した感のあるスマートフォンでも、今後減退していく可能性もあるのではないかと高橋氏はにらみ、この分野に導入できると感じたのがロボットだった。
「スマートフォンは広く普及し、ある意味完成の域に入り、これから減速していく。反面、ロボット分野はこれから伸びると言われつつ、どう生活に入り込んでいくのか分かりにくい部分もある。このふたつの分野を合体させればいいんじゃないかと思った」
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ロボコンと高橋智隆氏
慣れ親しんだスマートフォンの延長線上にロボットがあるのではないか。この切り口から3年前から開発を続けてきた。ロボット産業における日本の立ち位置についても言及する。
「ロボット産業において日本は世界一だと思っていたが、ロボット産業に世界が注目すると一気に距離を縮められ、アメリカには抜かれているような状態にすらある。もはや日本は分野によってはロボット産業においても世界一ではない」
しかし、高橋氏は日本のキャラクター文化に突破口があると感じていた。アニメや漫画などの文化が浸透している日本では、ロボット×キャラクター分野にアドバンテージがあるという。
今回発売されるロボホンも、その愛くるしい動作がユーザーの心に弓を放つ。完全ではない、そのどこか憎めないキャラクター要素がロボホンには含まれている。
「スマホと併用、またはスマホの次の端末として、ひとりに1台ロボホンを持てるような時代がいつか来れば…」と高橋氏。
「ロボホン、売れるかな…?」とロボホンに問いかけると、能天気な声で「大丈夫、ボク、頑張るよ!」と世界初のモバイル型携帯は応答した。