西武・牧田和久、あえて小さめグラブを使う理由 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

西武・牧田和久、あえて小さめグラブを使う理由

スポーツ 選手

牧田和久(写真提供:Timey!WEB)
  • 牧田和久(写真提供:Timey!WEB)
プロ野球界でも独自の地位を確立する希少なサブマリン。しかし、アンダースローにしたのは、ある人のふとした言葉がキッカケだった。人の意見を受け入れる柔軟な感性とそれを自分のものにする器用さを兼ね備える牧田投手。グラブへのこだわりにもセンスが溢れる。

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■小さいグラブに秘めた意志

投手はプロでも大きめのグラブを使っている選手が多いのですが、僕はあえて小さいタイプを使っています。なぜかというと、ボールをしっかり「手のひら」で捕球するという感覚を大事にしたいから。大きいグラブだと、どうしても大きさに頼ってしまって、プレーが雑になってしまうことがあるんですよね。手のひらでしっかりと捕球する感覚を身につけるために、学生時代はスリッパを使った捕球練習を飽きるほどしたものです。

フィールディングを鍛えるためにも、そういった基礎練習を続けることが大切。でも、がむしゃらに数をこなせばいいというわけではありません。練習の中でも常に実戦をイメージして身体のバランスを意識することが大事です。

2015年4月11日のロッテ戦で7回にバントをセカンドで刺したときは、まさに、しっかりと捕球することと身体のバランスをキープすることが連動したプレーだったと思います。

■自分に合うかどうかが大事

グラブは職人さんにつくっていただきます。意外なことに全く同じ仕様で注文しても、できあがったものを比べると、それぞれ微妙に大きさが違うんですよ。人工ではない本革だと、人間の皮膚と同じように個性があるんですね。だから、届いたグラブをよく観察し、何度も手を入れて確かめながら、理想のグラブを探していきます。

自分に合ったものを見つけるという意味では、フォームもギアと一緒ですね。高校に入学する前、硬式球に慣れるために地元の野球クラブに参加していたんですけれど、そこの指導者に「キミは腰の使い方が横回転だから、高校ではサイドかアンダースローがいいよ」とアドバイスを頂いたのが、いまのフォームにするキッカケでした。いざ下から投げてみると違和感が全くなくて、「これは自分の身体に合っているなぁ」と実感したんです。

■チームのためにできること

高校時代はあまり深いことは考えていなかったですね。厳しい練習についていくことに必死でした。でも、社会人時代に大きなケガをしたときに、申し訳ない気持ちでいっぱいで、自分に何ができるのか突き詰めて考えたんです。それで、自分の力を客観的に見ることができるようになったし、チームのためにどんなことでもやろうと思うようになりました。じつは、大ケガをしたときにプロ野球選手になる夢を一度諦めたんです。ただただチームのために貢献したいという気持ちでプレーしていた。それを見てくれている人がいたんですよね。

一流選手になるのは難しいことですが、チームのためにできることは誰にだってありますし、それについて考えることは決して無駄にはなりません。野球以外においても大切だと思います。そうやって真摯に向き合う姿勢が何事においても一流になるための第一歩なのではないでしょうか。

牧田和久 Kazuhisa Makita
1984年11月10日生まれ。静岡県出身。高校、大学、社会人を経てプロ入り。1年目から22セーブを挙げ新人王を獲得。以後も先発・抑えと幅広く活躍を続け、今年11月におこなわれた「WBSCプレミア12」では侍ジャパンのピンチを何度も救う投球をみせた。

(原題:西武・牧田和久選手が考える、一流のプレーとギアの相関関係)
記事提供:Timely! WEB
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